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箱根町3年ぶり下落 県内商業地、火山活動で収益減響く

経済 神奈川新聞  2015年09月17日 03:00

箱根湯本駅の改札口には、噴火警戒レベルが引き下げられたことを説明する張り紙が掲示されていた=15日午後
箱根湯本駅の改札口には、噴火警戒レベルが引き下げられたことを説明する張り紙が掲示されていた=15日午後

 箱根山の大涌谷周辺で火山活動が続く箱根町で、商業地の平均変動率が3年ぶりに下落に転じた。県は「観光客の減少により、商業収益性が悪化したため」と説明。商店主からは終わりの見えない天災に嘆きの声がこぼれる。

 噴火警戒レベルが3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引き下げられた後の15日午後。箱根の玄関口・箱根湯本駅前で、大きな荷物を抱えた若いカップルがホテルの送迎バスを待っていた。「(埼玉から)近場の温泉に来てみたかった。警戒レベルも下がったし、警戒区域に近づかなければ安全だと思って」。大学4年の男性(22)と、大学2年の女性(19)はうなずき合った。

 観光客を人力車に乗せて案内する車夫の男性(40)は、8月後半からようやく戻りつつある観光客の姿に喜ぶ。6月は「あれほど観光客のいない箱根を今まで見たことがなかった」。あまりの人の少なさに、急きょ臨時休業する商店があったほどだ。

 箱根町は7月下旬、観光業への初の影響調査結果を発表した。5月の宿泊者数は前年同月比で2割、6月は4割近く減少した。飲食業と物産業は5、6月とも売り上げが4割程度減った。

 同駅近くで温泉まんじゅうを製造・販売する店は売り上げが前年の6、7割まで落ち込んだ。男性従業員(65)は「ここまで観光客が減るのは、(自粛ムードが広がった)東日本大震災以来」と嘆く。梅干しなどを売る店は売り上げが半減。男性店長(70)は「いつ沈静化するのか…。1年も続いたら、みんな営業をやめてしまう」と危惧する。

 こうした収益性の減少が地価にも響いた。箱根町の商業地の平均変動率は、マイナス1・1%。特に同駅前の地点は2013年がプラス3・3%、14年が同3・2%と高い上昇率を示したが、今回横ばい(0・0%)となった。

 19日からは大型連休が控える。車夫の男性は「観光客が例年並みに戻ることを少しでも期待したい」と話した。

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