1. ホーム
  2. カルチャー
  3. 愛媛で古民家再生に着手 横浜のまちづくり会社、活性化に奏功

愛媛で古民家再生に着手 横浜のまちづくり会社、活性化に奏功

カルチャー 神奈川新聞  2015年09月15日 14:08

外観の改修工事がほぼ終わった「旧濱田医院」。かつての姿を取り戻した(岡部さん提供)
外観の改修工事がほぼ終わった「旧濱田医院」。かつての姿を取り戻した(岡部さん提供)

 空き家となった古民家などを再生し、店舗やカフェなどに改装することで昔ながらの街並みを保全していく試みが愛媛県で進んでいる。リフォームを担当しているのは、横浜市中区のまちづくり会社。松山市から活性化事業として委託を受け、移住希望者と物件のマッチングを担う町家バンクを運営。都内から移住した若い夫婦が商売を始めるなど、町ににぎわいが生まれつつある。

 松山市の三津浜地区は瀬戸内海を臨む港町。昭和初期まで海運の要衝として栄えたが、現在は人口減と高齢化で空き家や空き店舗が目立つという。

 横浜・寿町で地域活性化プログラムに取り組むコトラボ合同会社(横浜市中区)は2013年から「三津浜町家バンク」をはじめ、地域情報の発信をスタート。地域を紹介するマップや封筒の制作や、低炭素まちづくり三津浜編と題したプロモーションムービーを制作。空き家や空き店舗を移住希望者らに紹介し、これまでに計11軒のマッチングが成立。6軒の空き店舗にカフェや雑貨店などが新たに出店した。5軒の空き家は住居として移住者が暮らしている。

 9月には、ホームページで三津浜町家バンクを知った若い夫婦が東京から移住し、かばん店を営むことになった。

 空き店舗では、新旧住民の交流イベントも積極的に開催。松山市役所「坂の上の雲まちづくりチーム」の山本彰一・担当執行リーダーは「若い移住者たちが地元のまちづくりに参加するなど、地域活性化の成果が出ている」と評価する。

 コトラボの狙いは地域活性化だけにとどまらない。岡部友彦代表は「歴史的な古民家などは地域の景観や街並みをつくる地域の財産。空き家を改修して活用することで次の世代に街並みを受け継ぎたい」と次の展開を見据える。

 空き家活用のモデルケースとして、コトラボは築後約90年で長く使われていなかった「旧濱田医院」の改修工事に着手。地元の大工らの協力を得る一方、若者や学生たちが参加するワークショップなども開きながら改修工事を進めており、近く部屋ごとに雑貨店などを営む事業者を募集する運びとなった。

 今後の課題は、負担が大きい改修費をどう工面するか。コトラボは、固定資産税相当額で建物を所有者から借り受けることができれば、店舗を運営する事業者にまた貸しすることで得られる家賃収入で賄うことができるとみる。所有者にとっては固定資産税を負担せずに建物を維持できるなどのメリットがあるとする。

 「三津浜町家バンク」のHPは、http://www.mitsuhamaru.com/


改修工事が始まる前の「旧濱田医院」。長い間手入れされず放置されていた
改修工事が始まる前の「旧濱田医院」。長い間手入れされず放置されていた

改装工事に着手した「旧濱田医院」。地元の大工さんらの力を借りて足場をつくり工事を行った
改装工事に着手した「旧濱田医院」。地元の大工さんらの力を借りて足場をつくり工事を行った

改修工事に携わった仲間とともに写る岡部さん(右端)
改修工事に携わった仲間とともに写る岡部さん(右端)

シェアする