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箱根、近づく平常 警戒レベル引き下げ受け県道規制解除

社会 神奈川新聞  2015年09月15日 03:00

復活した箱根ロープウェイ代行バスの始発に乗り込む観光客ら=14日午前10時25分ごろ、早雲山駅
復活した箱根ロープウェイ代行バスの始発に乗り込む観光客ら=14日午前10時25分ごろ、早雲山駅

 箱根山(箱根町)の噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に引き下げられたことを受け、町は14日、警戒区域を縮小し、県道の規制解除を行った。また大涌谷から温泉を供給する業者の警戒区域立ち入りを一定条件で許可し、15日から約2カ月半ぶりに施設のメンテナンス作業が開始されることになった。周遊ルートも復活し、町関係者らは少しずつ平常に近づいていく期待が湧いてきたが、警戒レベルが3(入山規制)に引き上げられた阿蘇山(熊本県)や水害に見舞われた茨城などを気に掛ける声もあった。

 14日午前9時、同町強羅の早雲山別荘地近くの立ち入り規制ゲートに町や神奈川県の職員が集まり、県道のコーン標識を撤去。間もなくやってきた一般車両は、県警のパトカーに先導されて姥子方面へ走っていった。

 午前10時半には、運休中の箱根ロープウェイと並行する形で早雲山-桃源台間を結ぶ代行バスが復活。これにより、小田急グループの交通機関を乗り継ぐ「ゴールデンコース」を再び周遊できるようになった。始発のバスには外国人観光客ら14人が乗り込み、見送りの駅員らに笑顔で手を振っていた。小田急箱根ホールディングス(HD)の金田収社長は「箱根ロープウェイ再開に向けた第一歩だ」と発車を見守った。

 またこの日、大涌谷への温泉供給業者の立ち入りについて、町は新たにルールを策定。前回の警戒レベル2の時は1人だった作業監視員を4人に大幅増員するなど安全対策を強化することを条件に、立ち入り時間を1日2時間から7時間に延長した。

 町によると、大涌谷から供給されている湯量は現在、平常時(1日約4200トン)の約28%に低下しているが、メンテナンスが順調に進めば、早ければ数日で約48%まで回復する。

 山口昇士町長は「温泉が出るようになれば、秋の行楽シーズンの観光にも良い影響を与えるだろう」と話したが、同日午前に噴火した阿蘇山について「火山がある自治体として、心配している」とコメントした。また強羅観光協会の田村洋一専務理事も「レベル引き下げがやっと実現したが、茨城や宮城で発生した水害の被災者を考えると、自分たちだけ手放しに喜べない」と複雑な心情を語った。


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