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医師の提案で産婦人科開設へ 小田原の公共施設跡地に

社会 神奈川新聞  2015年09月12日 03:00

解体工事が進められている旧社会福祉センター=小田原市城山
解体工事が進められている旧社会福祉センター=小田原市城山

 県内各地で出産分娩を取り扱う医療機関が減少し、分娩休止などを迫られる問題に直面する中、小田原市内の公共施設跡地に分娩を取り扱う産婦人科医院を開設する計画があることが、11日までに明らかになった。昨年11月に市外の医師から市に提案があった。市にとっては市立病院で分娩を一部制限している状況だけに、まさに“渡りに船”。地元医師会などと協議を重ねながら医師の提案を受け入れる方向で調整を進めている。
 


 市福祉政策課によると、提案をしたのは市外在住の勤務医で30代後半の男性。昨年3月末に閉鎖した同市城山の社会福祉センター跡地(敷地面積約1860平方メートル)を借り受け、出産分娩を取り扱う産婦人科医院を開設する計画。木造2階建ての建物(延べ床面積約1500平方メートル)を新たに建設し、ベッド数は15床程度としている。

 男性医師は「(跡地は)小田原駅から徒歩数分の立地。市立病院や消防署に近く、万一の緊急事態に備えバックアップ機能が整えられる」などと話しているという。

 周辺地域では、秦野赤十字病院(秦野市)が産婦人科の派遣医師引き揚げにより今年2月から分娩を休止している。小田原市内では昨年度から産婦人科医院1カ所で分娩を廃止しており、現在は市立病院を含め3カ所のみ。分娩が集中する市立病院では今年1月以降、里帰り分娩の受け付けを休止している。

 産科医不足で多大な補助金を使って誘致を図っている自治体もあるが、小田原市は特に誘致はしていなかった。それだけに「大変ありがたい話。こんなチャンスを逃してはならない」と市担当者は喜ぶ。

 市は男性医師の提案を受け入れる方向で調整。定期借地権を設定して貸し付け、賃料は不動産鑑定を踏まえて設定する方向で検討している。長期間にわたって医院を運営してもらうため、貸付期間を30年以上50年未満としている。

 今後、市は小田原医師会や市立病院などと協議しながら男性医師との最終的な合意を図る。同センターは現在、解体工事が進められていて、早くても工事が完了する来年5月以降の着工となる見通し。


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