気象庁は17日、噴火警戒レベル3(入山規制)が続いている箱根山(箱根町)の監視体制を強化するため、新たな観測機器を導入する、と発表した。
噴火の前に発生する可能性のある低周波地震や傾斜変動などをより的確に捉える「広帯域地震計」を大涌谷の想定火口域から北約1キロに設置する。また、噴火による振動を観測する「空振計」を、既存の2台に加えて箱根ロープウェイ早雲山駅付近に1台増設。大涌谷全体を観測できる小塚山付近に遠望カメラも設置する。
空振計は8月中をめどに設置し、広帯域地震計と遠望カメラも9月以降、速やかに配備する予定。気象庁火山課は「今後の火山活動をより的確に把握できるようになる」としている。
大涌谷周辺では、気象庁の観測網に加え、県も長周期地震計や火山ガス観測装置、常時観測カメラなどの整備を進めている。