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「戦後がいつまでも続くように」 吉永小百合、山田洋次監督最新作で平和願う

カルチャー 神奈川新聞  2015年08月17日 21:34

山田洋次監督最新作「母と暮せば」に出演する吉永小百合(中央)。嵐の二宮和也が息子役を務める
山田洋次監督最新作「母と暮せば」に出演する吉永小百合(中央)。嵐の二宮和也が息子役を務める

 女優の吉永小百合(70)が、山田洋次監督(83)の新作映画「母と暮せば」(12月12日全国公開)で、1945年8月9日に長崎に投下された原爆で医学部に通う息子を失う母親役を熱演している。映画は劇作家の井上ひさしさん(享年75)が戯曲「父と暮せば」の対になる作品を、長崎を舞台に制作したいという遺志を継ぎ、山田監督が手がけた。

 1986年から原爆詩の朗読を続けている吉永。9日には、長崎市内で行われた「平和祈念式典」に山田監督と共に初めて出席し、「戦後がいつまでもいつまでも続いて欲しい 核兵器をなくして!」とランタンに平和の願いを刻んだ。


 映画は息子を亡くし、心の行き場を失ってしまった吉永の下に息子の亡霊が現れ、奇妙な生活が始まるというもの。笑顔を取り戻し、幸せな時間が続くように見えたが・・・というあらすじで、人気アイドルグループ「嵐」の二宮和也(32)が息子役を務めた。撮影中は二宮のことを「かずなりさん」、二宮は「さゆりさん」と互いを呼び合う親密さで、吉永は「テレビで(二宮が)危険なことをしていると、『大丈夫かしら、うちの息子』と心配になってしまう」とほほえんだ。

 メガホンを取った山田監督は、「敗戦の時、僕は中学生でした。運動場で汗をダラダラとかきながら、天皇陛下の言葉を聞いた記憶があります。僕は満州にいたので、この先、この国はどうなるのかと不安でした。戦争を体験した人がどんどんいなくなっている今、後の世代に伝えなくてはいけないことがある。僕の生涯で1番大事な作品になった」と並々ならぬ思いを注いでいるよう。

 終戦の年に生まれた吉永は「語り継いでいくことの大切さを感じています。若い世代の人に、戦争のこと、命の大切さを考えてもらうきっかけになればこれ以上の喜びはない」と思いを込めた。【西村綾乃】




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