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横浜市教委、再び育鵬社 歴史・公民の教科書採択

社会 神奈川新聞  2015年08月06日 03:00

 横浜市教育委員会の定例会が5日開かれ、歴史観などで賛否が分かれ、愛国心の育成に主眼を置いた育鵬社の歴史と公民の教科書を前回(2011年)に続き、採択した。無記名投票で採決され、歴史は帝国書院と育鵬社が、公民は東京書籍と育鵬社がそれぞれ3票で同数で並び、最終的に岡田優子教育長が決めた。

 全18区での一括採択になってから中学校の教科書採択は2度目。全国最大の採択地区で、16年度以降、市立中計146校で1学年約2万7千人に順次配布される。今後、約10万8千人が使うことになる。

 岡田教育長と5人の教育委員が、歴史は8出版社、公民は7出版社の教科書について、校長や教諭、学識経験者、保護者ら20人でつくる市教科書取扱審議会の答申に基づき、公開審議した。答申は歴史と公民について13項目で評価。歴史は帝国書院と育鵬社が全項目で適切とされた。公民は東京書籍と帝国書院が全項目で適切となり、育鵬社は12項目で適切とされた。

 委員は答申を踏まえ意見を表明。歴史について坂本春生委員は「歴史観はそれぞれ違う。全ての先生が心穏やかに安心して使え、生徒も考える余地が残る教科書が選ばれるべき」と主張。今田忠彦委員は「国民として歴史に愛情が持てるかが大切。例えば日露戦争をどう記述しているか。日本の勝利が欧米の植民地支配に苦しむアジアの国々にどう希望を与えたか。物語、興奮がイメージできることも必要だ」と語った。

 採決が同数の場合は教育長が決定する規則により、岡田教育長は「歴史の大きな流れと伝統と文化を捉えることができるよう人物や文化遺産に着目した内容が多い」などの理由を挙げ、歴史、公民いずれも育鵬社に決めた。


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