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認知症予防にアプリ 富士通と日医大が連携 毎日チェック、有効性検証

社会 神奈川新聞  2015年07月28日 03:00

スマホに届く健康チェックのメッセージに返信する説明会の参加者=日本医科大の街ぐるみ認知症相談センター
スマホに届く健康チェックのメッセージに返信する説明会の参加者=日本医科大の街ぐるみ認知症相談センター

 スマートフォンなど多機能携帯端末を活用して認知症の予防と早期発見を目指すアプリケーション(アプリ)の有効性を検証する実証実験が、8月から川崎市中原区で始まる。富士通ゼネラル(同市高津区)などがシステムを開発し、日本医科大武蔵小杉病院(中原区)の街ぐるみ認知症相談センターとともに効果を検証。認知機能をチェックする質問や地域のイベント情報が届く仕組みで、高齢者の健康を見守り外出機会の創出にもつなげていく。

 「今日は何月何日?」

 「昨晩はよく眠れましたか?」

 スマホやタブレットなどのアプリに毎日2回、認知機能や生活状態をチェックする質問が届く。利用者が複数の選択肢の中から選んで回答することで、早期発見につなげる仕組みだ。

 実証実験は武蔵小杉駅周辺に住み、スマートフォンやタブレット端末を持つ70~80代の高齢者を対象に、8月初旬から12月下旬まで行われる。

 得られた回答データは同社と病院が共有し、認知症が疑われるケースはセンターへの相談やかかりつけ医の診療を促す。設定すればどんな回答をしたかを家族の端末に通知し、見守りにつなげることもできる。地域のイベントや店舗優待の情報も配信して高齢者の外出を促し、地域活性化にも役立てたい考えだ。

 27日には実証実験の参加希望者を集めた説明会が同センターで開かれ、男女約30人が参加。初期設定や操作方法の説明後、それぞれの端末にサンプルの質問が届いた。日ごろからタブレットを利用しているという小杉ハルノさん(81)は「操作はとても簡単。認知症には気をつけているが、物忘れをするとすごく心配になるので参加した」と話した。

 監修に携わる同病院認知症センターの北村伸特任教授は「認知機能のチェックはもちろんだが、街に出て歩いたりコミュニケーションを取ることが予防につながる。外出のきっかけになればいい」と期待していた。

 アプリの開発・検証は、市が超高齢社会の課題を産業の力で解決するために創設した「ウェルフェアイノベーションフォーラム」の枠組みを活用し、市の委託事業として実施。来年4月の実用化を目指している。


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