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広がる9条Tシャツ 売り上げで「憲法カフェ」支援

社会 神奈川新聞  2015年07月18日 10:39

平松さん(右)らから9条Tシャツをプレゼントされ笑顔の益岡さん=川崎市高津区
平松さん(右)らから9条Tシャツをプレゼントされ笑顔の益岡さん=川崎市高津区

 憲法9条の条文が書かれたTシャツを着て、憲法学習会「憲法カフェ」の取り組みを後押しする運動が広がっている。Tシャツの売り上げの一部がカフェの開催費用に充てられる仕組みで、キーワードは「おしゃれに楽しく」。自らの心地よさやライフスタイルを大事にする感性が、従来の護憲運動にはない広がりを生みだそうとしている。

 Vネックの白地に紺色の字体でつづられたアルファベットが洗練の印象を与える。

 憲法9条の一部、「日本国民は国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては永久にこれを放棄する」である。

 安全保障関連法案が衆院特別委員会で強行採決された15日。東京都大田区の会社員益岡潤子さん(38)は3歳の長女を連れて国会前の抗議デモに向かった。


 着ていたのが9条Tシャツ。友人がプレゼントしてくれたもので「着ているだけで意思表示になる。サラリと主張できるのが、いい」。「戦争法案、絶対反対」「憲法守れ」と連呼する輪に胸を張って加わった。

 横浜出身のデザイナー中野貴さん(50)が昨秋に「日常生活で憲法を考える機会をつくりたい」と制作した。中野さんの思いとともにインターネットサイトで紹介されると、憲法カフェを全国各地で行っている「明日の自由を守る若手弁護士の会」(あすわか)のメンバーの目に留まった。

 憲法カフェは堅苦しく敷居が高い勉強会のイメージから「おしゃれで気軽に語り合う場」を目指して始まったもの。「このTシャツも同じ。ファッションとして身に着けることで興味、関心を持つ人は増えるのでは、と思った」と横浜弁護士会の武井由起子弁護士(47)。中野さんの事務所を訪ねて意見交換し、今年5月、中野さんの提案でTシャツの売り上げの5%があすわかに寄付されることに。あすわかメンバーもカフェの会場で着るなどしてPRに励んでいる。


 東京都世田谷区の主婦中山瑞穂さん(45)は「子どもの保護者会に着ていっている。普段は憲法の話をしないママ友との話題づくりに役立っている」と話す。安保法案が衆院を通過した16日、やはり国会前の抗議デモにTシャツを着て参加した川崎市高津区の会社員平松奈保子さん(36)は「同じTシャツを着ている人に何人も出会った」。

 武井弁護士は「おしゃれをしたり、おいしいご飯を食べたりできるのも、平和が保たれているから。憲法を多くの人に知ってもらえるきっかけになればうれしい」と話している。

 Tシャツの問い合わせは、中野さんが経営するアクセサリー店「knife acoustic groove」(ナイフ・アコースティック・グルーヴ)、サイトのアドレスはhttp://k-a-g.com

 憲法9条(一部)の英文〈the Japanese people forever renounce war as a sovereign right of the nation and the threat or use of force as means of settling international disputes.〉


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