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箱根・大涌谷「落ち着いた状態」 東海大が火口周辺を調査

社会 神奈川新聞  2015年07月14日 14:26

火山灰が積もったままとみられる大涌谷斜面の一部=14日午前(東海大理学部大場武研究室提供)
火山灰が積もったままとみられる大涌谷斜面の一部=14日午前(東海大理学部大場武研究室提供)

 箱根山(箱根町)の大涌谷で火山ガスの定点観測を続ける東海大の大場武教授が14日、火口周辺の調査を行い、噴出する蒸気に火山灰は混じっておらず、落ち着いた状態であることを確認した。5段階の噴火警戒レベルが3(入山規制)に引き上げられて同日で2週間となったが、気象庁は「まだレベル2(火口周辺規制)に下げる状況ではない」との見解を示す。

 ガスの組成変化から火山活動の活発度を見極める大場教授の調査は、ごく小規模な噴火に伴って6月30日に警戒レベルが引き上げられてからは初めて。同日行った前回の調査では、火山活動の高まりを示す二酸化炭素(CO2)割合の上昇がみられたが、大涌谷の火口近くや別の噴気地帯で今回採取した火山ガスはCO2の比率が低下していた。

 大場教授は「火口や噴気孔から噴出しているのは白色の蒸気で、火山灰は含まれていなかった」と目視の状況を説明。火口下側の斜面には火山灰とみられる降下物が堆積していたが、「新たな噴火によるものではなく、2週間前に断続的に起きた噴火時に堆積した」と判断している。

 今後については「全体としては終息の方向だと思うが、このまま収まるかどうかは分からない。今後1~2回ぐらいは活動が高まる可能性もある」と慎重な見方を示している。

 7月に入ってから再び火山性地震の少ない状態が続いているが、気象庁は「地震も噴気も収まりきってはおらず、山体の膨張を示す地殻変動も継続している」として、引き続き小規模な噴火を警戒している。


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