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強羅で独自の噴火対策 「地域先手で」

社会 神奈川新聞  2015年07月07日 03:00

 箱根山(箱根町)の噴火警戒レベルが3(入山規制)へ引き上げられたことを受け、強羅地域で独自の防災対策が進んでいる。これまで培った業者間や地域のつながりを生かし、観光協会や自治会、旅館組合、飲食店組合など15団体で「箱根強羅エリア火山防災協議会」を結成。とりまとめを行う箱根強羅観光協会の田村洋一専務理事は「町や国の動きを待っていては、間に合わないかもしれない。地域だからこそできる災害対策を素早く進めていきたい」と奔走している。



 強羅エリアは大涌谷火口周辺から2~3キロにあり、警戒レベルが4(避難準備)に引き上げられた場合は一部が規制エリアに入る可能性がある。

 協議会は警戒レベルが2(火口周辺規制)となったことを受け、6月初旬に結成。情報共有や万一の際の協力態勢について定期的な会合を開いてきた。


 協議会が真価を発揮し始めたのは、警戒レベルが3に上がった6月30日。午後0時半の発表とほぼ同時に幹部ら約30人が緊急参集。昼すぎまでに交通規制情報を共有し、地域内での役割を話し合った。会議の内容は、観光協会員の約150施設に一斉ファクス。住民向けに回覧も即日発行し、当日の夕方ごろには行き渡った。

 さらに、火山活動のさらなる活発化を想定し、エリア内の頑丈な旅館など約30カ所を一時避難場所として選定。近日中にも住民や観光客向けに手作りの詳細地図を公開する。また、町が9月以降に予定している地域住民約350世帯を対象とした生活状況や避難先確保の実態調査などについても、今月中に自治会役員が戸別訪問で自主的に完了させる。田村専務理事は「万一のときに落ち着いて避難できるように、町の対策を補完する形で今から準備している。とにかく被害ゼロを。商売は二の次です」と話している。

 地域の協力態勢は進む。一部の旅館などで温泉設備が使えなくなった際に、入浴は温泉が出る別の旅館で楽しんでもらえるよう旅館同士が連携したり、噴火時の避難者に近隣の飲食店が備蓄の食材を無償提供したりといった具体的な対策も検討されている。


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