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水に浮く超小型EV 販売へ開発加速

経済 神奈川新聞  2015年06月30日 03:00

タイでの発売を目指す超小型EVと左から福田市長、鶴巻社長、ポンラブット理事=かわさき新産業創造センター
タイでの発売を目指す超小型EVと左から福田市長、鶴巻社長、ポンラブット理事=かわさき新産業創造センター

 川崎市幸区のベンチャー企業FOMM(フォム)が開発を進める水に浮く超小型電気自動車(EV)に関心が集まっている。29日には、来日したタイ・エネルギー改革委員会のアロンコーン・ポンラブット理事らが同社を訪問しEVに試乗。同社はタイで現地生産し、2017年春の販売を目指しており、開発に拍車を掛ける方針だ。

 「意外にパワフル。静かで操作性もいい。小さいから狭い所でも走行できる」。同社が本社を置くかわさき新産業創造センター(KBIC)でEVの操縦かん型のハンドルを握り試乗した福田紀彦市長は感想を述べた。ポンラブット理事もスムーズな走りを体験し満足そうだった。


 長さ約2・5メートル、幅約1・3メートル、高さ約1・5メートル。EVは軽自動車よりも小さいサイズだが、大人4人が乗れる。14年2月に1号車、ことし3月に2号車を開発し5月にタイで試乗会を実施、その結果を踏まえ現在は3号車を開発中だ。

 前輪にそれぞれ、出力5キロワットのインホイールモーターを備え、最高速度は85キロメートル。バッテリーは着脱可能なカセット式で、1回の充電で最大150キロメートル走行できる。バッテリーを除いた車量は約450キログラム。

 内部に水が入らないバスタブ構造を採用し、水に浮く。ゲリラ豪雨や台風などによる洪水発生時には、水面を約1ノットの速度で移動できる。日常的な使用は想定せず、あくまでも「エマージェンシー機能」だが、関心を集める大きな特長だ。

 鶴巻日出夫社長は「超小型EVは川崎発でも、例えばモーターは三重県の企業が、フレームは石川県の企業が製造しており、『メードインジャパン』の集大成」と、日本の先端技術にこだわりをみせる。

 同社は15年中にタイに合弁会社を設立し、16年中に開発を終えて生産を開始。17年春には販売を始める計画。タイには販売に必要な超小型EVの規格がなく、鶴巻社長は「この超小型EVをまず欧州の規格に適合させ、それをタイの規格として認定を受け、販売を実現させたい」と話している。


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