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生き物の世界精緻に描く 舘野さん絵本原画展

カルチャー 神奈川新聞  2015年06月28日 03:00

絵本「ぎふちょう」と「しでむし」の原画を前にする舘野さん=二宮町生涯学習センター「ラディアン」
絵本「ぎふちょう」と「しでむし」の原画を前にする舘野さん=二宮町生涯学習センター「ラディアン」

 昆虫など生き物の世界を精緻に描く秦野市堀西在住の画家・舘野鴻(たての・ひろし)さん(47)の絵本原画展が28日まで、二宮町の生涯学習センター「ラディアン」で開かれている。環境調査などで長年培った自然への観察眼を生かし、写実的でありながらユーモアもにじむ作品群で大勢の来場者が訪れている。

 横浜市生まれの舘野さんは子どものころから、近くに住んでいた昆虫画の第一人者で「プチ・ファーブル」とも呼ばれた故・熊田千佳慕(ちかぼ)さんに師事。20代のころは舞台美術の助手や音楽活動の傍ら、生物画を描き、1996年に秦野に転居してから生物調査の仕事をしながら、絵画の世界に本格的に取り組んだ。

 「きれいでない虫にどちらかといえば引かれる」と話す舘野さんは、ネズミなど小動物の死骸を丸めて土に埋め、子育てをする「しでむし」の一生を描いた絵本を偕成社から2009年に初めて刊行。亡くなる数カ月前に絵本の見本を見た熊田さんは涙ぐんで喜んでくれたという。

 会場には「しでむし」の原画約20点のほか、師である熊田さんにささげた絵本「ぎふちょう」(偕成社、13年)の原画など約50点を展示。図鑑向けに描いた作品なども並んだ。舘野さんは「生き物の命についてちょっとでも感じてもらえるものがあれば」と話している。

 問い合わせは、同センター内の町図書館電話0463(72)6913。

 県立生命の星・地球博物館(小田原市)で外来研究員も務める舘野さんの作品は7月18日から11月3日まで同博物館で開催される特別展「生き物を描く~サイエンスのための細密描画」でも一部展示される。


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