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火山の歴史訪ね歩く 箱根ジオパーク住民団体企画 岩脈や滝を見学

社会 神奈川新聞  2015年06月14日 03:00

玉簾の滝で青山さん(中央)の説明を受ける参加者ら=箱根町湯本の「天成園」敷地内
玉簾の滝で青山さん(中央)の説明を受ける参加者ら=箱根町湯本の「天成園」敷地内

 箱根山(箱根町)の大涌谷周辺の火山活動活発化に伴い、観光地・箱根の側面である火山が注目される中、過去の火山活動の痕跡を見学するウオーキングイベントがこのほど、町内で行われた。同町を拠点に活動する市民グループ「箱根町歩く会」(村上東司会長)の主催で、横浜や小田原など町内外のメンバー約80人が参加した。

 同会では、箱根火山の地質的な資源などを地域振興につなげる「箱根ジオパーク」の取り組みをメンバーにも知ってもらおうと、今年はジオパークのスポットを回るコースを中心に実施している。

 この日は、芦ノ湖畔の元箱根をスタートし、江戸時代の石畳などが敷かれている旧街道をたどって湯本地区まで歩く約12キロのコース。途中にある2カ所のジオパークスポットに立ち寄り、町企画課ジオパーク推進室の青山朋史さんから説明を受けた。

 須雲川では、約25万年前にマグマが岩盤を割りながら上昇してきた跡が地表に残る「岩脈」を見ることができる。青山さんは「二つの種類の地層が縞状に見える。箱根山の火山活動が始まる前の基盤岩といわれる地層を割って、マグマが幾筋も地表近くまで上昇した。マグマの通り道でほとんど噴火せずに固まったものが岩脈」などと解説した。

 続いて須雲川から約2キロ離れた湯本地区の温泉旅館「天成園」敷地内にある玉簾(たまだれ)の瀧(たき)へ。高さ約8メートル、幅約11メートルの滝は、箱根火山ができる前の水を通さない地層の上に水を通しやすい溶岩層が重なってできており、二つの地層の間から水が流れ出ている様子を見学した。十数万年前のマグマ噴火で形成されたという。

 青山さんは説明後、「こうした場所は箱根火山が元気だった証拠。今想定されているのは小規模な水蒸気噴火の可能性で、大規模なマグマ噴火ではない。皆さん、安心して観光を楽しんでほしい」とアピールを忘れなかった。

 村上会長は「5月に噴火警戒レベルが引き上げられてから初めての開催で、いつもより参加者は少なめ。火山に関する正確な情報をメンバーで共有し、箱根ジオパークを盛り上げていきたい」と話していた。


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