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農業法人に県内初出資 日本公庫とJAの投資会社 伊勢原の石田牧場

経済 神奈川新聞  2015年06月13日 03:00

「アグリシードファンド」を活用した石田牧場の石田代表 =伊勢原市
「アグリシードファンド」を活用した石田牧場の石田代表 =伊勢原市

 石田牧場(伊勢原市)が、農業生産法人の育成を目的とした出資「アグリシードファンド」を活用した。一定の条件をクリアした農業生産法人に、1千万円を上限に出資。事業拡大や財務の安定化につなげることを目指す制度で、県内では初の事例という。同牧場の石田陽一代表取締役(30)は、売り上げ拡大に意欲を見せている。

 制度を運用するのは、日本政策金融公庫とJAグループを母体とするアグリビジネス投資育成株式会社。農業法人に出資を行う国内唯一の会社で、同社が議決権のない株式を保有する形で出資する。株式保有期間は10年。出資額は原則、資本金の50%かつ1千万円を上限としている。

 債務超過でないことや、過去3年連続で経常赤字でないことなどが条件。借り入れとの最大の違いは返済したり、利息を支払ったりする必要がない点だ。資本金の増加(増資)により、対外信用力の向上につなげる狙いもある。

 農林中央金庫によると、2010年4月の導入以降、全国の出資件数は148件(3月末時点)という。

 同牧場は1972年に始まり、77年に法人化。陽一さんは3代目にあたり、現在、約40頭の牛を育てている。

 知人を通じファンドを知ったといい、各種審査を経て、5月下旬に400万円の出資を受けた。石田さんが代表を務めるジェラート製造・販売の会社「めぐり」(伊勢原市)で、売り上げ拡大を図るために始めたインターネット通販やホームページの運用に役立てるという。

 ジェラートは、同牧場と県内の若手農家が連携、生乳と旬の野菜で作る。今の時季は伊勢原産のニンジン、7月からは三浦産のスイカ…と、季節に応じ、さまざまな野菜を使用する。

 「神奈川には熱心な若手農家が数多くいる。ジェラートはギフト需要も高く、ネット通販を通じ、県内農産物のおいしさを多くの人に伝えたい」と石田代表。県信用農業協同組合連合会(厚木市)JAバンク統括部の担当者は「今後も、地域の中核的な担い手となる農業法人を資金面からサポートしたい」としている。


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