1. ホーム
  2. 社会
  3. 性的少数者支援NPOが資金難 HPで活動意義訴え

性的少数者支援NPOが資金難 HPで活動意義訴え

社会 神奈川新聞  2015年06月12日 15:59

「SHIPにじいろキャビン」で利用者と談笑する星野さん(右)=横浜市神奈川区
「SHIPにじいろキャビン」で利用者と談笑する星野さん(右)=横浜市神奈川区

 同性愛者ら性的少数者の交流スペースを運営するNPO法人「SHIP」(横浜市神奈川区)が資金難に苦しんでいる。寄付金の減少が響いており、孤立する当事者を支えてきた8年間の足跡が揺らぎつつある。このままでは夏以降の継続が厳しい状況で、ホームページに寄付を募る専用ページをつくり、活動の意義を訴えている。

 同区内のマンションの一室に交流スペース「SHIPにじいろキャビン」を開設したのは2012年5月。県との協働事業として別の場所で活動してきたが、事業終了に伴いその2カ月前に閉鎖を余儀なくされていた。その後はマンションの賃貸料をはじめ年間380万円の活動費は主に寄付金で賄っている。

 講演やカウンセリング、イベント企画などSHIPの活動は手広い。だが、企業などからの寄付金が減り、ことしは活動費が半減。無料で開放していた「キャビン」を有料(高校生以下を除き1人300円)にするなどして何とか運営を続けている。
 07年にスタートした前の施設と合わせ、8500人がSHIPの交流スペースを利用してきた。約8割が10代、20代の若者。ことしは有料化の影響で利用者の足が遠のいてしまっているが、「ニーズは依然変わらない」と代表の星野慎二さん(55)。特に10代にとって、同じ仲間と出会える貴重な居場所となっている。

 「嫌なことがあっても、同じ経験をした人がいるから自分を偽らないでいられる」。心は男性なのに、女性の体を持って生まれた高校生(17)。生きづらさを抱え中学時代に不登校になったが、2年前にキャビンで初めて当事者と出会い、安心できる場所だと身にしみて感じている。
 安定した運営は、自ら声を上げることができない利用者一人一人の切なる願いだ。星野さんは「同じ立場の人と知り合いたくて出会い系サイトに走ってしまったり、孤立から逃れようと自傷行為に走ってしまったりする子もいる。彼ら彼女らが自分らしくいられるこの場所の必要性を多くの人に感じてほしい」と話している。

 寄付はクレジット決済もできる。SHIPのサイトで募っている。


 10代、20代の当事者交流会が14日午後1時半から横須賀市内で開かれる。申し込み方法などの問い合わせは、SHIP電話045(306)6769=水・金・土曜午後4時~同9時、日曜同2時~同6時。


シェアする