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地元産木材の調達支援 小田原市が基金創設へ

政治行政 神奈川新聞  2015年06月09日 03:00

公共施設にも活用されている小田原産の木材(小田原市提供)
公共施設にも活用されている小田原産の木材(小田原市提供)

 公共施設に地元産木材を活用する取り組みを進めている小田原市は、木材の取得を円滑に行うための調達基金を創設する。市によると、同様の基金は滋賀県長浜市などに設けられているが、県内での創設は初めてという。小田原市は基金の設置などを盛り込んだ条例案を開会中の市議会6月定例会に提出した。

 木材となるスギやヒノキなどは通常、秋から春先にかけて間伐されることが多い。そのため公共施設に小田原産材を使おうとしても、年度がスタートする4月からでは木材の安定調達は難しいという。木材の購入費を基金で一時“立て替える”ことで、森林関係業者から適切な時期に必要な木材を確保することができるという。

 基金の額は1500万円で一般会計から組み入れる。約100立方メートルの木材調達が可能で、年度予算が計上されれば調達額を基金に戻す仕組み。

 面積の約4割を森林が占める市では、年間約1300立方メートル(2013年度)の木材が搬出されている。

 この資源を積極的に公共施設に活用し、搬出量の増加につなげようと市は12年2月に「市公共建築物における木材の利用の促進に関する方針」を定めた。大量に生産・加工された一般の国産木材と比べ2~3倍程度割高となるが、「森林を手入れすることで山崩れの防止や林業の活性化につながる」(市農政課)と、財政面だけでは計れない効果を強調する。

 これまでに市立小学校の内装や、地下街「ハルネ小田原」の案内所カウンター、石垣山一夜城歴史公園の駐車場トイレなどに地元産材を活用。今後もキャンプ場のバンガロー建設などに使う予定だ。

 市農政課は「木材の加工・流通を手掛ける事業者には大量のストックがないため、必要なときに調達できないこともある。基金を活用することで木材を先行取得でき、需要と供給のミスマッチを解消できる」と話している。


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