1. ホーム
  2. 話題
  3. 一族の絆に思いはせ 多摩の井田家、先祖の400年法要

一族の絆に思いはせ 多摩の井田家、先祖の400年法要

話題 神奈川新聞  2015年06月06日 11:31

道清大徳の墓碑に焼香をする井田家の人々=多摩区長尾の妙楽寺
道清大徳の墓碑に焼香をする井田家の人々=多摩区長尾の妙楽寺

 江戸初期のご先祖様に思いはせ-。縁者が一堂に会し、400年前に没した先祖を弔う法要が4日、川崎市多摩区の妙楽寺で営まれた。多摩、宮前区で多くの名士を輩出するなど、伝統の家系を守ってきた井田家の先祖供養。各家の代表約40人が墓前に手を合わせる光景は和やかな雰囲気に包まれた。地域や親族とのつながりが薄れつつある都市部でも、家族観が息づいている。

 時は戦国の乱世から江戸初期。井田家はもともと「高橋」姓で、先祖は小田原北条氏の家臣・高橋帯刀という人物。北条氏が滅びた後に出家して「道清」と名乗り、現在の多摩区長尾の地で余生を送った-。江戸後期に編まれた武蔵国の地誌「新編武蔵風土記稿」には、こう記されている。
 没年は1615(元和元)年。江戸幕府を築いた徳川家康(16年没)らと同じ乱世の時代を生きた。道清の死後、子孫が井田姓に改名したとされる。

 歴史ある旧家は、明治期以降も多くの偉人を輩出した。中でも井田文三(1853~1936年)は、地元では明治の自由民権運動家として知られる。第1回神奈川県議を務め、政治活動や文筆活動を精力的に展開。地方行政の発展に尽力したという。


 子孫たちが暮らすのは、多摩区の長尾地区や宮前区の神木本町地区。1973年に道清の墓碑を修理したのをきっかけに、身内ながらも「親睦会」を発足させ、親交を深めてきた。
 生前、「道清様の没後400年の法要までは続けて」と語っていた初代会長の故井田太郎さんの遺志を継ぎ、現会長の正敏さん(59)らが毎年、法要や親睦行事を開いてきた。

 妙楽寺で4日に営まれた道清の没後400年の法要。この寺に収められている道清の木像を開帳し、敷地内にある道清の墓碑に焼香した。それぞれの家を守ってきた親族は先祖の足跡に思いをはせ、家族の話に花を咲かせた。

 「これからも井田家の親睦を深め、道清様の供養を続けていきたい」と話し、大切な行事を無事に終えてホッとした表情を浮かべた正敏さん。妙楽寺の溝江光運住職は、穏やかな口調で静かに語った。

 「親族や隣近所の絆が薄くなっている時代。先祖を思い法要に集まれば、つながりの尊さをあらためて感じられるでしょう」


シェアする

編集部のおすすめ

アクセスランキング

  1. 40代男性がはしかに感染 横浜

  2. 伊勢丹相模原店跡、複合ビル建設を検討 野村不と売買交渉

  3. ロマンスカー車内でわいせつな行為・小田急車掌を逮捕/神奈川

  4. 横須賀市内で5900軒停電

  5. 横浜高島屋が開店60周年 鳩サブレー缶など限定販売

  6. 動画 はっけよい…ぎゃー! 比々多神社で泣き相撲

  7. 稲村ケ崎海岸の沖合に女性遺体 鎌倉署が身元など捜査

  8. 閉店セール、開店前に行列も 伊勢丹相模原店

  9. 【写真特集】台風15号の被害状況

  10. 保育園埋設の放射性汚染土問題 横浜市が保護者に相談会