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60年の歴史に幕 さいか屋川崎店、あす閉店

経済 神奈川新聞  2015年05月30日 03:00

さいか屋川崎店
さいか屋川崎店

 東証2部上場の百貨店さいか屋(川崎市川崎区)は31日、川崎店を閉店する。1956年の開店から約60年。川崎駅東口で営業してきたが、経営再建の一環として同店の不動産を売却。所有者との間で賃貸借契約を結び、営業を続けてきたが、契約期間(5年)満了に伴い閉店することとなった。

 同社の前身・不動産賃貸業の「大洋会館」は50年、横須賀市内で設立された。55年に商号を「川崎さいか屋」に変更。翌年には本店所在地を現在の川崎市川崎区に移転し、百貨店を開業。69年には再び商号変更し、「さいか屋」とした。

 多店化や店舗の規模拡大を図るものの、郊外のショッピングセンターとの競合激化などを受けて、業績は低迷。リーマン・ショックが追い打ちをかけた。2009年には債務超過に陥り、私的整理の手法の一つ、事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)による経営再建に乗り出した。

 取引先金融機関から債務免除などの支援を受ける一方、再建の一環として10年3月、保有していた川崎店の不動産を売却。賃貸借契約を結び、建物を借りる形で営業を続けてきた。その契約期間が、今月31日で終了する。

 同店の直近(2015年2月期)の売上高は103億9995万円。会社の売り上げ全体の30%を占めていた。

 今後に関して、跡地利用や本社の移転先が注目されるが、同社は「現時点で公表できる内容はない」とコメント。一方で、6月3日には川崎日航ホテル内にサテライト店舗をオープン、新たな形態で営業を継続する。

 売り場面積は約260平方メートル。ギフトや婦人服などを扱い、外商活動も行うとしているが、2万平方メートル以上ある現在の店舗と比べ大幅に縮小。今後、収益面の減少は避けられない。

 閉館は、創業の地・横須賀の「大通り館」(10年5月)に続くもの。男性従業員の一人は「川崎店は会社としても思い入れの強い場所。さみしいですね」と言葉少なだ。 

●さいか屋の主な歩み
1950年11月 会社の前身・大洋会館設立
 55年8月 商号を川崎さいか屋に変更
 69年5月 さいか屋に商号変更
2009年1月 第三者割当による増資(割当先・京浜急行電鉄)
   8月 事業再生ADRを申請
 10年2月 債務の一部免除などを柱とする事業再生ADRが成立
   3月 川崎店を売却。所有者との間で賃貸借契約を締結し営業継続
   5月 横須賀店の大通り館を閉館。新館、南館は営業継続
 14年4月 川崎店の閉店を発表
 ※同社ホームページから抜粋


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