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地震後も港湾事業継続 国交省と横浜、川崎、横須賀3港 陸・海域に行動計画策定

社会 神奈川新聞  2015年05月28日 03:00

 国土交通省は、横浜、川崎、横須賀3港の港湾関係者らと協力し、首都直下地震など大規模地震発生後の陸域、海域での行動計画を初めて策定した。阪神大震災や東日本大震災を教訓に、緊急物資輸送や国際コンテナ物流、津波で海上に流出した障害物を除去する「航路啓開」などの活動にすぐに連携して取り掛かることができるよう、関係者が共有すべき目標や行動などを整理、明確化した。
 
 3港の陸域の行動計画は、マグニチュード(M)7・3の都心南部直下地震などが冬の平日午後6時に発生したと想定。緊急物資輸送活動の目標は3港共通で、海上から物資輸送できる体制を24~72時間以内に構築すると定めた。国際コンテナ戦略港湾に選ばれている横浜、川崎港は海外からのコンテナを受け入れられるよう、耐震強化岸壁の機能をおおむね7日以内に回復させ、コンテナターミナル全体を早期に本格供用させるとした。また川崎港は東扇島基幹的広域防災拠点(東扇島東公園、15・8ヘクタール)を24時間を目途に応急復旧し、緊急物資輸送を開始する体制を整える。

 1995年1月に起きた阪神大震災。多くの岸壁が崩壊するなど、市街地だけでなく、神戸港も壊滅的な打撃を受けた。荷主らは貨物の取り扱い港を、大阪や韓国・釜山など近隣に変更。「今もまだ震災前の貨物量に戻っていない」。同省関東地方整備局の担当者は説明する。

 こうした教訓を踏まえ、同局は2006年から学識経験者らでつくる委員会や各港ごとの連絡協議会などを設置し、自然災害が起きても港湾業務を継続できるようにする計画(港湾BCP)について検討してきた。11年3月には東日本大震災が発生。津波被害想定を加え、計画の見直しを余儀なくされた。

 策定された東京湾内水域の行動計画には、航路啓開ルートに優先順位をつける内容も盛り込まれた。発生から24時間以内は緊急物資輸送船が東京湾外から東扇島まで航行できるよう障害物を除去。48時間以内に各港の耐震強化岸壁までの航路にある漂流物を取り除く。さらに7日以内に大型コンテナ船が通れるようにする。

 今後それぞれの行動計画に基づいて訓練を行う。担当者は「策定したから終わりではない。訓練を重ねて見直しを図り、より実効性を高めていきたい」と話している。


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