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相模原市、待機児童初のゼロ 申込者は過去最多

社会 神奈川新聞  2015年05月27日 03:00

相模原市内の保育所等待機児童数の推移
相模原市内の保育所等待機児童数の推移

 相模原市は26日、市内の保育所等待機児童数(4月1日現在)がゼロになったと発表した。国の待機児童の定義が現行のような形になった2001年以降でゼロは初めて。加山俊夫市長は定例会見で「今後も保育需要に対応しながら待機児童対策に全力で取り組む」と述べた。

 市こども育成部によると、14年度は、待機児童の多い地域への認可保育所の新設や認定保育室から認可保育所への移行を促進。また子ども・子育て支援新制度のスタートを受け、小規模保育事業などの地域型保育事業の新設を図った。こうした取り組みで、年度当初に計画していた定員増557人を大幅に上回る1191人の児童受け入れ枠を拡大した。

 認可保育所などへの利用申込者数は1万1330人(前年同月比895人増)と過去最大で、実際には利用できなかった児童は527人いるが、この児童数から国の待機児童の定義に基づき、(1)市の基準を満たす認定保育室を利用(2)1園または特定の保育所を希望(3)保護者が自宅で求職活動をしている(4)一時預かりを利用-などに当てはまる児童を除くとゼロになる。

 4月1日時点の同市の待機児童数は10年の514人をピークに減少を続け、12年244人、13年132人となり、14年は100人を切って93人だった。

2年遅れで公約達成-解説-
 待機児童対策はどの自治体も力を入れて取り組んでいる中、相模原市は4月1日現在で初めてゼロとなった。3期目に入った加山俊夫市長は、2期目の公約に「2013年4月の待機児童ゼロ」を掲げていたが、2年遅れで達成したことになる。

 ただ、保育需要は増加傾向にある。女性の就労者の増加に加え、それに応えた認可保育所の受け入れ枠拡大で利便性などが高まったためで、同市も利用申込者数は1万1330人と過去最大となった。今後も増大する保育ニーズに応えていかなければ、今回の待機児童ゼロは瞬間的な数字になる。

 市は施設整備を含めた待機児童対策として、15年度は当初予算に約13億円を盛り込んだ。子ども子育て支援事業計画に基づき、同年度から今後5年間で約2300人の定員増を目指す。

 利用定員数は4月1日現在、1万921人だったのに対し、利用児童数は1万803人と118人少なかった。一見まだ余裕があるように見えるが、都市部と郊外の地域ニーズで保育需要の偏りがある。こうした点を踏まえ、より需要の多い場所へ施設整備を進める考えだ。一方で利用可能な保育所を案内する相談支援や保育士の確保などソフト面にも力を入れる。

 市では加山市長の3期目の公約で、橋本・相模原駅周辺を一体化した広域交流拠点整備に取り組む。今後、膨大な予算が見込まれる一方、人口増などでこうした子育て支援予算も増大する可能性がある。財政とのバランスを見極めながらの施策が求められる。


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