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火山性地震4000回 箱根山「2~4カ月続く可能性」

社会 神奈川新聞  2015年05月22日 03:00

箱根山で観測された地震の累計
箱根山で観測された地震の累計

 箱根山(箱根町)の大涌谷周辺で続く活発な火山活動で、県温泉地学研究所がこれまでに観測した微小な火山性地震の総数は21日、4千回に達した。地震の回数や起きる場所は日々変化しているが、温地研は「今後も活発な状態が続く」とみて注意深く監視を続けている。

 今回の活動は1日の地震回数が102回を数えた4月26日から活発化し、最多は15日の500回。1日当たりの回数は数十~数百回とばらついているものの、夜から未明にかけて多発する傾向がある。

 「地震が連続して起きるとリアルタイムに区別して集計できず、後日の詳細な解析で新たに地震が把握され、回数が増えるケースが多い」と道家涼介技師。有感地震が多いのも特徴で、これまでに大涌谷などで震度1~3相当の揺れが120回以上観測されている。

 地震の発生場所に関する分析では、活動の初期は大涌谷のごく浅い場所に震源が集中。その後、やや深い場所で起きたり、再び浅くなったりし、8日からは南側の神山や駒ケ岳、15日以降は西側の湖尻周辺が多くなっている。

 温地研の里村幹夫所長は21日開かれた県議会常任委員会で「今までの例から考えて、すぐ収まりそうにない。2~4カ月続くのではないか」との見解を示した。ここ数日は地震の回数が減っているが、「地殻変動は続いている。このまま地震が収まるのは難しいという感じがしている」と述べた。21日の地震回数は午後7時までで43回だった。

 大涌谷斜面の温泉供給施設からの激しい噴気も続いており、5段階の噴火警戒レベルは2(火口周辺規制)が継続。気象庁は大涌谷周辺で水蒸気噴火の恐れがあるとみて警戒を呼び掛けている。

◆「温泉楽しんで」箱根町長
 箱根町の芦之湯温泉が「国民保養温泉地」に新たに指定され、21日、環境省で山口昇士町長に指定状が交付された。芦之湯温泉は、避難指示が出ている大涌谷からは約3キロ離れており、山口町長は「安全性は大丈夫。箱根の温泉は地域によって効能も違うので、ぜひ訪れて違いを楽しんでほしい」とPRした。

 指定は5月1日付。交付式で北村茂男環境副大臣は「火山活動が活発化し、宿泊キャンセルなど影響もあると聞く。今回の指定が地域の活性化につながるよう期待したい」とエールを送った。

 芦之湯温泉は富士箱根伊豆国立公園内に位置し、年間利用者は約3万6千人。箱根町によると、火山活動が活発化して以降、宿泊予約のキャンセルも出ているという。


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