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原子力空母GWが離日 6年8カ月の横須賀任務終える 

社会 神奈川新聞  2015年05月19日 03:00

米海軍横須賀基地を出港する原子力空母「ジョージ・ワシントン」。甲板には乗組員がつくった「さようなら」の人文字=18日午前、横須賀市沖(代表撮影)
米海軍横須賀基地を出港する原子力空母「ジョージ・ワシントン」。甲板には乗組員がつくった「さようなら」の人文字=18日午前、横須賀市沖(代表撮影)

 米海軍横須賀基地(横須賀市)を事実上の母港としてきた原子力空母ジョージ・ワシントン(GW)が18日午前9時ごろ、6年8カ月にわたる同基地での任務を終え、離日した。出港後は西太平洋の警戒任務や演習などを行い、米西海岸サンディエゴで同型艦のロナルド・レーガンと交代する。レーガンは今秋にも同基地に配備される。

 出港前に、第7艦隊戦闘部隊・第70任務部隊司令官のジョン・アレキサンダー少将とGW艦長のティモシー・キーハウス大佐が記者団の取材に応じた。

 アレキサンダー少将は、第7艦隊の中核を担うGWが海上自衛隊との連携強化に中心的な役割を果たしたと評価。「引き続き海自と協力し、地域のために地球規模の問題に取り組みたいと願っている」と期待した。キーハウス大佐も「乗組員たちが海自と協働できたことは非常に幸運だった」と述べた。

 GW乗組員の約5300人のうち、約2千人がレーガンに乗り移ることを明かし「同じ型の船で機能、性能はほとんど変わらない」と説明した。

 家族ら米軍関係者約200人が見送り、甲板では「さようなら」の人文字をつくり別れを惜しんだ。海自最大の護衛艦「いずも」も見送りのため航行した。一方、原子力空母配備に反対する市民グループ「ヨコスカ平和船団」が横須賀港内に2隻の船を出して抗議したが、混乱はなかった。

 GWは2008年9月、空母キティホークに代わる4代目として、原子炉2基を動力源とする初の空母として配備された。約25年ごとに必要とされる燃料交換や大規模修繕のため、本国帰還が決まっていた。同基地には17年までにイージス艦3隻も追加配備される予定。

 吉田雄人市長は「GWはこれまで米国の厳しい基準により、事故もなく安全に運行されてきたと認識している。後継艦についても、その運用は厳格になされると承知している」とのコメントを出した。


◇母港恒久化を懸念
 これを最後に-。ジョージ・ワシントン(GW)が米本国へ向けて出港した18日、市民団体「ヨコスカ平和船団」のメンバーら約10人が横須賀港内の海上で、空母配備恒久化の流れに対し抗議活動を行った。

 メンバーらは深浦湾から2隻のボートに分乗し、GWの停泊地から約1・5キロ離れた場所に移動。午前9時ごろ、GWが出港すると約2・5キロ並走、抗議の意思を表明した。1隻はGWに約100~150メートルほどまで近づき「GOOD BYE、CVNs、FOR GOOD さよなら、空母の母港」と書いた縦約1メートル、幅約6メートルの横断幕を掲げた。拡声器を使って英語で「私たちはこれが最後のさよならにしたい」「戦争にかかわったものを受け入れられない。今後も継続して抗議する」と訴えた。

 同団体の鈴木茂樹船団長(67)は「前回は原子力空母への交代が問題だった。だがロナルド・レーガンへの交代はこの先、次から次へと原子力空母が横須賀を母港にするということ。未来永劫続く体制になってしまう」と原子力空母の恒久配備に懸念を示した。

 同日夕、京急線横須賀中央駅前では市民グループ「非核市民宣言運動・ヨコスカ」も「政府は東日本大震災後、空母の安全対策を全く見直していない」などと抗議の声を上げた。


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