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手法に課題? 大阪の住民投票、神奈川県内の反応

政治行政 神奈川新聞  2015年05月19日 03:00

神奈川県庁
神奈川県庁

 「大阪都構想」を否決した住民投票について、県内に3政令市を抱える黒岩祐治知事は「大阪市のことは大阪市民が決めることとして神奈川の地から眺めていたが、一区切りはついたと思う」と淡々と受け止めた。

 横浜市は県と同等の権限を有する特別自治市を志向しているが、知事は「基本は県民、市民がどう考えるか。矛盾を感じれば制度上の変革も進み、動きも加速するだろうが、現状は横浜市と二重行政の問題を一つ一つ率直に話し、解決できている」と述べた。

 横浜市の林文子市長は、「大都市の将来像を多くの人が考える契機になった」と評した上で、「今後は大阪市が特別自治市を目指すかもしれない。多様な大都市制度について広い視野で国も考えてくれるのではないか」と期待をにじませた。橋下市長については「手法は私と対極で示唆を受けることもあった。引退は残念」。一方で「二元代表制で議会を大事にすることはやはり大切。いきなり市民に選択を押し付けてしまうのはつらいのでは」と“橋下流”の直接民主主義が残した課題にも触れた。

 川崎市の福田紀彦市長は「二重行政の存在が市民に見えてきたのではないか。市が考えている特別自治市制度を市民に伝えるきっかけにしたい」と述べた。また、橋下市長の手腕に関して「大いに議論を巻き起こした功績は大きい。すごい政治家」と高く評価した。

 相模原市の加山俊夫市長は「高齢・人口減少化社会で自治体の財政力が限られ、公共インフラにも非常にお金がかかる。総合的な判断で自治制度を改革しなければいけない。どういう形の大都市制度がいいのか研究を進める必要性がある」との認識をあらためて示した。


◇求心力低下「心配」
 「大阪都構想」が住民投票で否決されてから一夜明けた18日、維新の党の県内地方議員にも動揺が広がった。橋下徹市長(党最高顧問)の政界引退表明に加え、江田憲司代表(衆院8区)が代表辞任の意向を示したことに、「知名度抜群の二枚看板を失い、求心力低下が心配」(横浜市議)との声が上がった。

 都構想実現に向け、県内からも多くの地方議員が大阪入りし賛成を訴えた。住民投票で「ノー」が示されたことに、飯田満県議は「大阪都構想は、日本を、地方を変えていこうという維新の改革の象徴。否決され、旗がなくなってしまう」と今後の影響を危惧する。

 江田氏の代表辞任については、横浜市会維新会派の伊藤大貴団長は「辞める必要があるのだろうか。橋下氏と同じタイミングなんて予想していなかった」。別の地方議員も「党の看板施策で責任を取るというのは理解できる」とした上で、「大阪維新の会という地域政党が取り組んでいること。国政政党の代表がそこまでしなくてよいのでは」と指摘した。

 一方、党県総支部幹事長の赤野孝之県議は「江田代表は、橋下さんの大阪都構想に懸ける情熱を共有していたと思う」と述べ、「言葉通り、力不足で応援し切れなかったという思いが強いのでは」と説明した。


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