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原子力空母GW米国へ きょう横須賀基地出港

社会 神奈川新聞  2015年05月18日 03:00

18日朝に米本国へ向け出航するGW(奥)
18日朝に米本国へ向け出航するGW(奥)

 米海軍横須賀基地(横須賀市)を事実上の母港としてきた原子力空母ジョージ・ワシントン(GW)が18日、同基地での役割を終え、米本国へ戻る。日本に初めて配備された原子力空母として6年8カ月、東アジアの安全保障体制の一翼を担ってきた。同基地には今秋までに後継艦が入港する。

 出港情報は17日、外務省から同市へ伝えられた。

 米海軍は昨年1月、約25年ごとに必要とされる燃料交換や大規模修繕を行うためにGWを同型の原子力空母ロナルド・レーガンと交代すると発表。18日の出港後は、警戒任務などを経て米国本土に向かうとみられる。

 GWは2008年9月25日、空母キティーホークに代わり、加圧水型原子炉2基を動力源とする4代目の空母として配備された。西太平洋からインド洋をカバーするため前方展開している米第7艦隊の中核として、春と秋の定期パトロールのほか、海上自衛隊や同盟国との共同演習などを通じ、相互運用性を高めてきた。

 アジア・太平洋地域でのプレゼンス(存在感)を高めた一方で、東京電力福島第1原発事故を受け、国が新たに定めた対応基準と「原子力艦の原子力災害対策マニュアル」に食い違いが生じるといった問題が残る。

 オバマ政権のアジア重視戦略「リバランス」政策の一環で、横須賀基地への空母配備の継続に加え、17年夏までには3隻のイージス艦を追加配備するなど、同基地の軍備増強が進む。

■原子力空母ジョージ・ワシントン(GW)の配備と活動経過
2005年10月 米政府が原子力空母の横須賀配備を発表。日本政府が受け入れ表明
 06年4月 シーファー駐日米大使が麻生太郎外相に原子力空母の安全性に関するファクトシートと題する文書を提示
   6月 横須賀市長が受け入れを表明
 07年1月 横須賀の市民団体が配備の是非を問う住民投票条例制定を市に直接請求。市議会は反対多数で否決。08年に2度目の請求を行うが、再否決
 08年5月 南米沖の太平洋上で火災
   7月 米海軍が火災原因が喫煙などとする調査結果を発表。艦長ら更迭
   9月 横須賀基地に入港
   11月 海上自衛隊との本格的な共同訓練に初参加
 09年3月 整備作業で生じる放射性廃棄物を運搬船に移し替える作業を初めて実施
   4月 GW艦載機による夜間離着陸訓練(NLP)を硫黄島で初めて実施
 10年7月 米韓両国の大規模合同演習。北朝鮮の潜水艦による奇襲攻撃を防ぐための本格的な対潜訓練を実施
 11年4月 長崎県佐世保市の佐世保基地に初寄港。東日本大震災の退避措置との観測も
 12年6月 海自と米韓両国の海軍による初の本格的な合同訓練に参加
 13年1月 乗組員2人が、それぞれ傷害と住居侵入容疑で逮捕
   8月 春季定期パトロールを終え横須賀基地に帰港。航海期間中に、オーストラリア海軍との共同演習、日米豪の共同演習「パシフィックボンド」にも参加
 14年1月 米海軍は燃料交換などのために本国へ戻し、代わりに同型の原子力空母ロナルド・レーガンを新たに配備すると発表
  同23日 岸信夫外務副大臣が横須賀市を訪問。市が求める原子力艦の災害対策の見直しについて「めどを示すのは困難」と回答
 15年2月 空母交代の是非を問う市民団体がプロジェクト発足
 5月18日 警戒活動を経て、米国本土での交代に向け出港


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