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箱根、離れた地域の客足戻る 規制から2度目の週末

社会 神奈川新聞  2015年05月17日 03:00

温泉の安定供給が受けられないため日帰り入浴の営業を休止する旅館も=箱根町仙石原
温泉の安定供給が受けられないため日帰り入浴の営業を休止する旅館も=箱根町仙石原

 箱根山の噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に引き上げられてから2度目の週末を迎えた16日、観光地として影響が懸念される箱根町だが、立ち入り規制が続く大涌谷周辺から離れた地域では新緑を楽しむ観光客も多く訪れた。

 ヒマラヤ原産、幻想的な青い花を咲かせるケシの企画展示が行われている町立箱根湿生花園(同町仙石原)。駐車場には静岡県や都内ナンバーの乗用車も見られ、古川公貴園長は「天候に左右されやすい施設だが、来園者数はほぼ例年並み。大涌谷からの距離を尋ねる電話もあるが、説明して安心してもらっている」と話す。

 日中の箱根周辺は薄曇り。それでも芦ノ湖畔では記念撮影を楽しむ家族連れやカップル、大型観光バスから降り立つ団体客などの姿が目立った。京都市から訪れた税理士の女性(60)は「宿泊の予約は2カ月前。キャンセルも考えたが、気象庁や町のホームページで安全を確認して来た。ロープウエーで大涌谷に行く計画は変更になったが、海賊船に乗るなどして楽しめた」と箱根観光を満喫している様子だった。

 一方、大涌谷から温泉の供給を受けている旅館の中には、湯量が安定しないため日帰り入浴の営業を休止している所も。仙石原地区のある旅館では、12日から日帰り入浴の営業を休止している。女性従業員は「こんなことは開業以来初めて。宿泊キャンセルも多少あるが、『シャワーでかまわない』と来てくれている外国人客もいる」と語り、一日も早い温泉の安定供給回復を願っていた。

◆知事が視察、誘客強化へ
 黒岩祐治知事は16日、火山活動の現況や観光地の集客状況の視察で箱根町を訪れ、誘客の強化を図るなど箱根町への支援を表明した。

 大涌谷地域の火山活動の状況を約900メートル離れた場所から視察し、県の担当者から状況の説明を受けた。観光スポットの芦ノ湖畔や箱根湯本にも訪れ、観光客や地元事業者の声を聴いた。

 黒岩知事は「天気は良くなかったが、観光客の数はまずまず。大きな風評被害につながっていないと実感した。正しい情報をきめ細かく的確に伝え、人的被害ゼロ、風評被害ゼロを目指し、箱根町を全力で支えたい」と強調した。

 箱根町役場で会見した黒岩知事は国の地方創生交付金を活用したふるさと旅行券を使い、箱根を応援する旅行商品を企画し、全国でPRする考えを表明。売り上げが減少した事業者を支援するため雇用調整助成金の支給要件緩和を国に要望する考えも示した。


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