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熱帯びる武器輸出 横浜で国内初商談会

社会 神奈川新聞  2015年05月16日 03:00

会場内で抗議活動を行い、警備員らに退出させされる杉原さん=横浜市西区のパシフィコ横浜
会場内で抗議活動を行い、警備員らに退出させされる杉原さん=横浜市西区のパシフィコ横浜

 各国の軍需産業が会し国内初開催となった武器商談会が13~15日の3日間、横浜市西区のパシフィコ横浜で開かれた。原則禁じられてきた武器輸出は昨年4月の「防衛装備移転三原則」の閣議決定で解禁となった。海上防衛関連の装備や機器を集めた展示会には世界40カ国の政府や軍関係者ら3300人が参加。日本企業約20社も出展し、時代の転換を映し出した。

 「JAPAN」と書かれた看板の下、三菱重工業、IHI、NEC、新明和工業と、防衛産業を手掛ける国内の主要企業のブースが構えられていた。

 潜水艦や護衛艦の模型が並び、説明にあたる現役自衛官や企業関係者でにぎわう。「前回、トルコでの展示会に参加したときに比べると、日本のブースの大きさは倍以上」。広報担当者は海外からの来客に英語のパンフレットを手渡していった。

 事前登録では2千人と見込まれた参加者は3日間で延べ3300人に上った。最終日の15日、国内外のメディア向けに開かれた会見に立った森本敏元防衛相は「武器輸出について日本が昨年、政策変更を行った際、多くの企業は『(日本の防衛関連企業が)武器商人になっていくのではないか』と言われるリスクを恐れて慎重だったが、1年がたち、新しいビジネスとして道が開かれるということに気が付き始めている」と強調した。

 政府は年内にも「防衛装備庁」を発足させ、武器の輸出管理や各国と共同開発する態勢を整える構えだ。展覧会に参加した国内企業関係者は「実際に商談となると政府間の協議が必要。われわれだけで動ける話ではない。防衛に関係することで守秘義務もあるので、お話しできることは少ない」と早くも言葉少なだ。

 出展した企業は125社。世界有数の軍需企業も名を連ね、会場には紛争地域で実際に使用されている無人攻撃機や砲塔も展示された。

 会場には展示会の開催をニュースで知り、抗議の声を上げる人の姿も。都内在住の杉原浩司さん(49)は「武器輸出やめろ」というボードを会場で掲げ、警備員に退出させられるまで「企業は武器を売ってもうけるのをやめろ。人殺しの兵器でもうけるな」と抗議の意思をアピールした。

 今回の展覧会は外務、防衛、経済産業省が後援した。会見の最後、森本氏は念押しするように強調した。「政府の説明する努力により、新しい技術、産業の育成に有益な方法であるということに気が付く国民は増えていると思う」


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