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2015統一地方選
若者の声響かない? 10市議選20代候補が3%弱

選挙 神奈川新聞  2015年04月24日 12:04

 統一地方選が最終盤を迎える中、街頭からも選挙公報からも若者の主張が聞こえてこない。県内の後半選・10市議選に名乗りを上げた候補319人のうち20代はわずか9人、全体の3%にも満たない状況だ。最も身近な政治の舞台「地方議会」も、若者にとっては遠い存在なのか-。出馬を決意した若手からは、立候補しやすい環境整備を求める意見とともに、「年齢が近い世代を政治に振り向かせる」との声が上がる。

 「若者の声を伝えていけるのは、若者だけだと思う」。早朝の駅前。湘南地域の市議選に出馬した新人(28)が、通勤客らに力強く訴える。

 大手運輸会社で2年間、セールスドライバーとして勤務。契約社員を経て正社員になったが、連日の残業で慢性疲労となり「仕事のやりがいも薄れ、心がまひしていくのを感じた」。

 退職後、同じような理由で仕事を辞めざるを得ない同世代の多さを知り、中小企業が多い地元で政治に関わろうと決めた。「社会を担っていく20代が元気に働けるよう地元の企業に呼び掛け、雇用のルールをつくっていきたい」

 若者の政治離れ、無投票当選の増加、戦後最低の投票率…。有権者の関心度低迷や、地方議会の担い手不足が叫ばれて久しい。被選挙権を得られる25歳を過ぎて政治家を志すものの、仕事を辞めることに伴う収入面や子育てなど家庭面の不安から、二の足を踏むケースも少なくないという。

 湘南地域の別の市議選に立候補した新人(25)は「政治参加を活発にする環境づくりが必要」と立候補を決めたが、「独身で自由が利く身だから決断できた。家庭を持っている若い人は無理だろう」とも感じている。

 大学卒業後に勤めた企業は選挙期間中や当選後の休職が認められ、任期後の復職も可能だった。「こういう制度が社会に広がってくれたら、資金面での不安も軽減され、政治参加したいと思う人も増えるのでは」と話し、議会を身近な存在にしようとマイクを握る手に力を込める。

 多様な社会において、若い世代の声が反映されないのは「不均衡」と指摘する新人(27)も。子育て中の友人から「自由になる時間が少なく、相談したくても会議に参加したり、議員事務所に行ったりするのは難しい」と聞き、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を駆使して同世代の声を集める。

 「若者らしく、新しい発想やアイデアを政治の世界にも吹き込んでいきたい」。当選したら選挙制度や選挙運動についても議論し、若者が当事者として参画できる議会の在り方を探っていきたいと考えている。


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