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風頼みでもろさ露呈 代表お膝元で維新低調

選挙 神奈川新聞  2015年04月17日 03:00

維新の党は、江田代表(右から2人目)の地元で議席を守ったものの、その他の選挙区では苦戦を強いられた=4月3日、横浜市青葉区
維新の党は、江田代表(右から2人目)の地元で議席を守ったものの、その他の選挙区では苦戦を強いられた=4月3日、横浜市青葉区

 維新の党が統一地方選前半戦の県議、政令市議選で伸び悩んだ。金城湯池の大阪で奏功した「都構想の実現」といった争点が明確にできず、投票率が低迷した結果、浮動票頼みのもろさが露呈した形。党代表のお膝元・神奈川での低調ぶりに、統一選後半戦や来夏の参院選の行方を危惧する声も出ている。

 「減らしたのではなく、ほぼ現状維持だ」-。江田憲司代表は16日の会見で、神奈川での前半戦をこう総括した。だが、県議、3政令市議選で公認した47人のうち、当選者は16人と、3割強にとどまった。

 公認ベースで見た場合、横浜市議(9人)と相模原市議(1人)は告示前の勢力を維持。県議は告示前の8から5に減らしたが、江田氏は「告示直前に維新の看板を欲しがって公認した数人を差し引けば、ほぼ現状維持」と説明した。

 その上で、「風頼みで地元活動の少ない候補は例外なく落選した」と指摘。告示前の3から1に減らし、実に5人が次点に泣いた川崎市議選を引き合いに、「党代表として、全国を公平に(応援に)回らざるを得なかった。神奈川に注力できれば、議席は倍増したと思う」と、自負をのぞかせた。



 告示前、県総支部内では「県議選だけで2桁議席を確保できるのでは」との読みもあった。それだけに、県総支部幹部や落選者からは「惨敗だ」「低調と言わざるを得ない」との声が漏れる。

 要因はいくつも挙がる。「大阪では都構想というメーンテーマがあったが、神奈川で訴えても響かない。身を切る改革も十分に浸透しなかった」。県総支部の青柳陽一郎代表は、有権者の関心を高めるために必須の争点化が不発に終わったと分析。多くの新人候補が今年に入って決まった点も踏まえ、「擁立が遅れた上、空中戦頼み。昨年の衆院選比例票を当て込んだ短期決戦型のモデルが通用しなかった」と認める。

 追い打ちを掛けたのが、告示直前に発覚した上西小百合氏の衆院本会議欠席問題だ。川崎市議選で敗れた為谷義隆氏は言う。「選挙戦では感じなかったが、連日の報道は向かい風になったのでは」。党は除名処分を下して早期の幕引きを図ったが、江田氏も「電話作戦で、維新と聞いただけでガチャンということもあったようだ」と明かした。



 4年前、「第三極」に吹いた風はピタリとやみ、統一選後半戦の議員選告示は目の前。参院選も来夏に迫るが、党勢を上向かせる処方箋は見いだせていない。

 江田氏は「後半戦も身を切る改革を訴えるしかない。浸透するよう、努力する」と強調するが、党幹部はこう苦言を呈す。「地方選では身を切る改革と叫ぶだけでは駄目。どう実現するのか、住民に何のメリットがあるのか語らないと。橋下徹大阪市長(党最高顧問)になったつもりで、お題目だけ唱えているのが多すぎる」

 安倍政権の支持率が高止まりで、共産党の躍進が顕著な現状を踏まえ、神奈川の政界関係者は言う。「共産を除く、野党の分断状況が続けば、神奈川の参院選は与党と共産で大勢が決しかねない」


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