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ベイ田中、亡き母への恩返し

ベイスターズ 神奈川新聞  2015年04月15日 03:00

開幕から15試合ですでに9試合に登板した横浜DeNAの田中。救援陣の一角として、躍進を支える=横浜スタジアム
開幕から15試合ですでに9試合に登板した横浜DeNAの田中。救援陣の一角として、躍進を支える=横浜スタジアム

 8年目を迎えた左腕田中の活躍が目覚ましい。チーム最多タイの9試合に登板し、防御率1・74と抜群の安定感を誇る。2月下旬に母・巳路子さんを亡くしたばかりの25歳は「野球で活躍することが恩返しになる」と、左の中継ぎエースとして快進撃を支えている。

 圧巻のピッチングだったのは12日の中日戦。同点の十一回から5番手としてマウンドへ。ロード6連戦で5度目の登板だったが、自慢の直球の勢いは衰えていなかった。福田を空振り三振に仕留めるなど7試合連続無失点。「期待通り。これ以上ない」と中畑監督の信頼も日に日に増している。

 2007年春、静岡・常葉学園菊川高のエースとして選抜大会優勝に導き、高校生ドラフトで1巡目指名されたが、7年間で2勝。「修羅場をくぐった経験は必ず生きる」と言ってくれたスカウトの期待を裏切り続けてきた。

 転機は、9試合連続自責点0でシーズンを終えた昨季後半。直球で押して、短いイニングを抑え込む仕事に自信をつかみかけた。オフには、左腕不足を解消したい首脳陣から先発転向を打診されたが、「リリーフ一本でいく」と退路を断った。

 だが、「今年こそ」と春季キャンプから順調に歩みを進めた2月28日に母が47歳の若さで急死した。「全然、親孝行できなかった。今思うと、やっておけば良かったと思うことがたくさんある」。だからこそ、背番号46は一球に全身全霊を込め、マウンドに上がり続ける。


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