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犯罪被害者を総合支援 茅ケ崎市が基本条例制定へ

社会 神奈川新聞  2015年04月08日 03:00

 茅ケ崎市が、犯罪被害者を支援する基本条例の制定に向けて動きだした。経済面だけでなく、住居や日常生活面など総合的な支援策を盛り込んだ条例は県内市町村では初となる。市は条例素案を公表し、23日までパブリックコメントを実施。研究会をつくって条例制定を働き掛けてきた被害者遺族らの思いをくんだ内容で、市議会9月定例会に提出、10月の施行を目指す。

 犯罪被害者等基本法では、被害者支援を自治体の責務と規定しているが、支援内容に格差があるのが現状だ。どこに住んでいても同じ支援が受けられるよう、犯罪被害者団体ネットワーク「ハートバンド」や全国犯罪被害者の会(あすの会)にも所属する犯罪被害当事者、行政関係者、専門家らでつくる研究会が基本条例案を作成。昨年10月、市町村への働き掛けの第1弾として茅ケ崎市に提出していた。

 こうした声を受け、市は「犯罪被害者等支援条例」の制定に着手。研究会案や、先進自治体の条例などを参考に、素案をまとめた。

 県は2009年に制定した犯罪被害者等支援条例に基づき、生活資金の貸し付けによる経済的支援、県営住宅の一時使用やホテル宿泊費の補助などで住居に関する支援を行っている。市の素案はさらに踏み込み、返済の必要がない支援金を創設。住居面では、転居費用の補助や、新たに入居する民間を含む賃貸住宅の家賃補助といった支援策を盛り込んだ。

 また、県をはじめ他市でも例が少ない日常生活面の支援として、家事や介護の代行者の派遣や、一時保育に必要な費用の補助を取り入れた。

 支援金の上限額などは未定で、市市民相談課は「大まかな項目だけでなく、助成の対象や金額など、細かい点の意見も参考にしたい」と呼び掛けている。7月に結果を公表、市議会9月定例会に提出して10月の施行を目指す。

 条例制定を働き掛けた自助グループ「ピア・神奈川」副代表で研究会メンバーでもある祝部美佐子さん(64)=茅ケ崎市=は、「予想以上に早く条例化の動きが進んでうれしい」と話し、「他の自治体にも広がってくれれば」と期待している。

 条例素案は市役所や公民館、市民窓口センターなどで配布している。意見の応募は同課に郵送かファクス、または資料配布場所の意見箱に入れる。市ホームページでも受け付けている。問い合わせは同課電話0467(82)1111。


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