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1人親家庭救え 藤沢に母子連直営の保育所

江ノ島電鉄 神奈川新聞  2015年04月02日 03:00

3月にオープンした「のびっこ園片瀬」と、開設に奔走した近田さん(中央)=藤沢市片瀬
3月にオープンした「のびっこ園片瀬」と、開設に奔走した近田さん(中央)=藤沢市片瀬

◇会員は料金半額に
 1人親家庭を支援する県母子寡婦福祉連絡協議会(母子連)が3月、藤沢市片瀬に認可外保育所「のびっこ園片瀬」を開設した。全国に56団体ある母子連で、直営保育所の開設は初めて。母子連会員の保育料を半額にするなど1人親家庭を支援する姿勢を打ち出しており、新たな支え合いの形に注目が集まる。

 のびっこ園が入居するのは、名刹・龍口寺に隣接するビルの2階。福祉に理解のあるオーナーの好意により、55平方メートルの一室を格安で借り開設にこぎ着けた。

 室内からは走行する江ノ島電鉄も望め、子どもたちのお気に入りになっている。同寺の境内や片瀬海岸が定番の散歩コースで、高台になっている境内は津波時の避難にも有効という。

 大きな特長は、一時預かり保育、月決め保育とも母子連会員の保育料を半額にした点だ。会員以外の1人親家庭も住民税の非課税世帯であれば、月決め保育に限り半額にする。入会金も一切取らない。開所時間は午前8時半~午後5時だが、延長保育についても柔軟に相談に応じる。

 なぜ、1人親家庭のみを厚遇するのか。その背景には1人親家庭が直面しがちな苦悩がある。

 現在の認可保育所は、働く場があって初めて預けられる制度。のびっこ園の開設に奔走し、自らも娘2人を1人で育てた県母子連新事業推進委員長の近田陽子さん(47)は「1人親は就職のため面接に行くのも一苦労。仕事が決まっても認可保育所はすでにいっぱいというケースが多く、今度は預け先探しで困ってしまう」と指摘する。

 頼みの綱は認可外保育所だが、ネックになるのは保育料だ。「大抵の場合は認可保育所より高く、収入がほとんど手元に残らないこともある」。手厚い支援が必要な理由を、近田さんはそう説明する。

 本格的な開設準備は昨年5月にスタート。開所資金に充てるため、寄付を呼び掛け、チャリティーパーティーも開催して何とか約230万円を集めた。

 県母子連は、保育所事業を新たな収益の柱に位置付けている。県立かながわ女性センター(同市江の島)内の売店経営や自動販売機の設置、施設利用者向けの託児事業を手掛けてきたが、同センターは3月末で移転・閉館。貴重な収入源を失う事態となり、託児事業のノウハウを生かして保育所事業に打って出た経緯があった。

 近田さんは「『のびっこ園』の名称は、子どもの健やかな成長とこうした保育所事業の成長を願って付けた。次は放課後児童クラブの運営も検討している」と意気込みを語った。

 保育料は、最も高額な0、1歳児で一時預かり1時間当たり千円、月決め6万3千円。定員21人。日曜のみ閉園。問い合わせは、同園電話0466(47)7113。


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