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まちの行方 茅ケ崎市長選<3>
子育て 近隣と格差埋まらず

選挙 神奈川新聞  2015年03月28日 03:00

茅ケ崎駅北口の子育て支援センターに集まる親子。医療費助成の対象拡充など育児の負担軽減を求める声が上がる
茅ケ崎駅北口の子育て支援センターに集まる親子。医療費助成の対象拡充など育児の負担軽減を求める声が上がる

 無料で自由に遊べる茅ケ崎市内の子ども向け施設の一角。塗り絵に夢中になる長女(5)と、元気よく歩き回る長男(3)を見守りながら、市内に住む母親(36)は“格差”に思いをはせていた。

 長男は2度入院経験があるが、市の小児医療費助成のおかげで自己負担は食費だけで済んだ。でも小学校に上がると、通院費が助成されるのは小学2年まで。10月からは小学3年まで引き上げられるが、妹が住む藤沢市は小学6年まで助成を受けられる。茅ケ崎に住んで3年。引っ越そうとまでは思わないが、どうしても「うらやましい」と感じてしまう。

 JR茅ケ崎駅北口の子育て支援センターを利用する母親(30)も、声をそろえる。「医療費が無料なら、大事を取って病院に行こうと思うことも増えそう。そうなれば親も安心できる」

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 茅ケ崎市の水準は引き上げ後でも、4月から小学2年までとなる川崎市に次いでワースト2位タイ。近隣の藤沢市や平塚市など9市6町が小学6年まで、3市7町1村が中学3年まで(いずれも新年度から)と、差は開く一方だ。

 人口増が続く茅ケ崎市の出生数は、毎年2千人前後で推移している。市子育て支援課によると、助成対象を1学年上げた場合の経費は年間4、5千万円。一度上げれば簡単に引き下げられる性質の施策ではない。同課は「子育て支援には力を入れている」と強調する一方、「医療費だけでなく、一人親世帯への支援などさまざまな施策がある。限られた予算の中では優先順位を付けざるを得ない」と、二の足を踏んでいるのが実情だ。

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 育児をしながら働きたいと願う母親らの悩みも尽きない。長男が1歳になった母親(43)は、「これから仕事を探したい」と話す。だが、市に保育所入所を申請しても「仕事が決まっていない」と受け付けてもらえなかった。「仕事を決めても、預けられなければ働けない」と不満を口にするこの母親は、「もっと保育所を造ってほしいのに」とため息をついた。

 市内の認可保育所の定員は昨年4月現在で2604人だったが、待機児童数は140人で、藤沢市に続きこちらもワースト2位だった。今年4月までに定員が369人増える予定だが、「ゼロ」達成は難しそうだ。「定員を増やすほど需要が掘り起こされ、いたちごっこが続いている」と市保育課は頭を悩ます。増やすにしても「少子化が進み、閉鎖になっても困る。どうしても慎重になってしまう」。

 ある母親は、強く訴える。「育児に手いっぱいで選挙の情報も集められていない。でも、候補者には子育て支援に重点を置いてほしい」

【神奈川新聞】


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