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米軍横須賀基地イベント 市民団体が申立書提出
銃体験「不起訴は不当」

社会 神奈川新聞  2015年03月21日 03:00

横須賀市の在日米海軍横須賀基地で行われたイベントで、見学に訪れた子どもたちに銃を触らせた問題で、当時の基地司令官らを銃刀法違反容疑で告発した11市民団体が20日、横浜地検による不起訴処分は不当だとして、検察審査会に審査申立書を提出した。

 地検は主な処分理由として、銃体験はイベントの一環で、来場者に触らせたのは短時間で「貸し付けや所持に当たらない」と説明、銃刀法違反罪の構成要件に該当しないと判断した。

 申立書によると、日米地位協定に基づき、米軍は日本の法令を尊重する義務を負っており、基地開放イベントでも尊重義務が免除されることにはならない、としている。また、40分以上にわたり複数の子どもに銃を持たせていたのは短時間に当たらないとし、高橋宏弁護士は「検察官が誰にどういう質問をして『短時間』と認定したのか疑問。米軍側が短時間と答えたからなのか」と、捜査の不十分さを指摘した。

 告発人代表の新倉泰雄さん(63)は「一般的に米軍の基地内は治外法権だと思っている人が多いが、日本の法律が適用される。ぜひそれを理解してほしいし、民意を反映する審査会で起訴に持ち込んでもらいたい」と訴えた。

 イベントは、日米親善を目的に2013年8月に開かれた「ヨコスカ・ネイビー・フレンドシップデー」。会場の一角に銃体験コーナーが設けられ、来場者の人気を集めた。これを問題とし、県平和委員会などの12団体は昨年6月、横浜地検に刑事告発していた。

◇「常に警鐘鳴らすべき」
 審査申し立てについて、在日米軍基地や日米地位協定の問題に詳しい沖縄国際大学の前泊博盛教授は「徹底的にやった方がいい。軍隊の問題は身近にあるわけで、常に警鐘を鳴らしておくことが重要だ」と話す。日米地位協定に関わる裁判権は公務中の行為なら1次的に米国にある。しかし米国には銃刀法がない。市民団体が刑事告発したのは、日本の法律を基地内の米軍関係者に適用できるかという問題提起だった。

 沖縄でも過去、米軍基地内の日本人警備員が銃を持つことが国内の銃刀法違反に当たるか議論が起きたが、政府は明確な答えを出していない。前泊教授は「一般人が扱う銃の危険性を司法も深刻に受け止めるべきだ」と指摘する。

 銃体験は、陸上自衛隊駐屯地などの開放イベントでも企画され問題となった。今回の動きに関心を持つ「自衛隊をウオッチする市民の会」の種田和敏弁護士は「検察も米国だから何でも許されるというのは、国民の反感を買うと思っているはず。検察審査会では一般の人がどう感じるか見ものだ」と話した。

【神奈川新聞】


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