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小田原
杉崎農場貯蔵ミカン  県内卸売市場初出荷

経済 神奈川新聞  2015年03月16日 12:00

小売店関係者らとともに貯蔵ミカンの出来具合を確かめる(右から)杉崎友美さんと隆重さん=小田原市曽我大沢
小売店関係者らとともに貯蔵ミカンの出来具合を確かめる(右から)杉崎友美さんと隆重さん=小田原市曽我大沢

 完熟した独特の甘みが魅力の「杉崎農場」(小田原市曽我大沢)の貯蔵ミカンが、初めて県内の果物専門店の店頭に並ぶことになった。前年11~12月に収穫された後、土蔵で4カ月程度寝かされ甘みを増したミカンで、生産者は「地産地消を推進していきたい」と意気軒高だ。

 海抜約50メートルのミカン畑に、15センチの厚みのある土壁が特徴的な貯蔵庫がある。地元の粘土層を使って1974年に建てられ、中には約20平方メートル、高さ約4メートルの部屋が三つ。外気を取り込む地下の管を通じて天然の冷風が入り、温度や湿度が調整されている。400以上ある木箱にびっしりとミカンが詰められ、長期保存されている。

 生産者の杉崎隆重さん(65)は江戸末期から続くミカン農家の5代目。長女の友美さん(27)とともに約250アールの畑で栽培し、六つの貯蔵庫で50~60トン貯蔵する。

 同農場の貯蔵ミカンは大正期から始まったとされ、通常のミカンと出荷時期がずれることから需要が高くなるという。小田原産のミカンは酸味が強いといわれるが、「貯蔵することで酸が分散され、甘みが増す」と隆重さん。

 貯蔵ミカンはこれまで、独自ルートで都内の卸売市場と直売所、一部の取引先にのみ出荷してきたが、JAかながわ西湘などの働き掛けで今年から県内の卸売市場でも取り扱うことになった。

 今月10日には約500キロのミカンが初出荷された。貯蔵ミカンは今月下旬ごろまで果物専門店「横浜水信」の平塚ラスカ店に並び、1キロ600円前後で販売される。

 農業歴3年の友美さんは「地元の方々にミカンを味わってもらえるのは生産者としてもうれしい」と喜んでいる。

【神奈川新聞】


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