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横須賀市が空き家解体 県内初で視察も

社会 神奈川新聞  2015年03月14日 03:00

解体に先立ち、空き家の周囲に散乱している部材を片付ける作業員
解体に先立ち、空き家の周囲に散乱している部材を片付ける作業員

 横須賀市は13日、老朽化により危険と判断した同市東浦賀の空き家の解体を始めた。建築基準法に基づき、行政が老朽空き家を解体するのは県内で初。他の自治体から見学に来るなど、空き家が普遍的な問題になっていることが、あらためて浮き彫りになった。

 午前8時55分。市建築指導課の内藤昇課長が「法的に号令をかけなくてはならないという条項はないが、行政で民間建物を解体する特別な工事のため、開始の号令をかける」と述べ、作業が始まった。

 市によると、空き家は建築面積約25平方メートルで、過去の台風などにより壁板や戸などが飛散。解体を委託された事業者は足場を組むため、周囲に散乱した部材の片付けから着手。前にある市道は階段で車が入れないため、担架のような道具に廃材を積み、2人一組で運び出していった。契約工期は27日まで。鎌倉市の職員が見学に訪れたほか、茅ケ崎市からも問い合わせがあったという。

 この建物は1988年に所有者が死亡して以降、空き家になった。2012年に苦情を受けて以来、法定相続人に行政指導を重ねてきたが、応じなかったとして14年12月に撤去を命令。今年1月の段階で、法定相続人全員が相続放棄をしたことが確認された。前の市道は駅への近道として利用されていることなどから、放置すれば公益に反すると判断し、解体に踏み切った。相続放棄によって請求先が存在しないため、70万円の費用を市が負担する形となる。

 建物は老朽化が進み、空き家というより廃虚のような状態。横須賀市内では車が横付けできない地域で空き家が増えており、この建物の上と下に位置する隣接の2軒も空き家になっている。

【神奈川新聞】


空き家の解体にあたり、作業開始の号令をかける横須賀市職員ら=同市東浦賀
空き家の解体にあたり、作業開始の号令をかける横須賀市職員ら=同市東浦賀

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