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3月7日横浜M1-3川崎

スポーツ 神奈川新聞  2015年03月08日 03:00

後半27分に3点目を失い、うなだれる中沢(中央右)ら横浜M守備陣
後半27分に3点目を失い、うなだれる中沢(中央右)ら横浜M守備陣

第1ステージ 1節(日産スタジアム)
横浜M 1ー3 川崎 
(前 1-2|後 0-1)

◇堅守崩壊 短期決戦に厳しい船出

  横浜M・モンバエルツ監督の初陣は、厳しい船出となった。昨季リーグ最少の29失点の堅守が崩壊。昨年3月の鹿島戦以来の3失点を喫し、サポーターからは早くもブーイングが起こった。

 MF中村、FWラフィーニャという攻撃の軸が負傷で不在。持ち前の守りでじっと耐え、ワントップ斎藤で仕留める-。守備意識を高めた現実的なプランで勝ちを奪おうとしたが、開始3分の失点で早々に崩れた。

 「あの一発で試合の7割は決まってしまった」とDF小林は分析する。一時はそのサイドバックのゴールで追い付いたものの、散漫な守備は変わらない。川崎のダブルボランチ、中村と大島の出し手へのチェックが甘く、MF兵藤は「後手後手。やられたい放題だった」と険しい表情で振り返った。

 苦しい台所事情の中、唯一のよりどころだったディフェンスが崩れた衝撃は大きい。DF栗原は「現段階で川崎が全てにおいて上回った。こんな調子じゃ10回戦っても勝てない」と嘆き、中村不在のトップ下を務めた藤本は「ワンツーとかをした記憶がない」と疲れ果てた様子だ。

 黒星発進は5年ぶり。「ボールを奪うところに大きな問題点があり、改善できなかった。アグレッシブさも足りない」。フランス人監督の眉間のしわは深い。2ステージ制の今季。DF中沢が「最初に2敗したらきついです」という短期決戦だけに一刻も早く本来の姿を取り戻さなくてはならない。

◆小林得点も元気なく 

 横浜Mは、右サイドバックの小林がスーパーゴールで数少ない見せ場をつくった。

 0-1の前半16分、DF中沢のロングフィードに抜け出し、華麗に右足でトラップ。ショートバウンドしたボールを右足で蹴ると、GKの股間を抜いて吸い込まれた。29歳は「ボールホルダーも裏を見るようになったし、選手も走るようになった。それが一つ形になった点」と、新指揮官を迎えたチームの変化を強調した。

 これがJリーグ通算5得点目。ただ、自身がゴールを奪った試合では一度も勝利していない。この日は3失点で完敗しただけに「こんな感じの試合になって、うれしくはないです」と、やはり元気がなかった。


◇小林勝ち越し、大久保ダメ押し 攻守で圧倒 好発進

  初タイトルへ、川崎が痛快な勝ちっぷりで発進した。試合を決める3点目を生んだのはリーグ屈指とも言えるホットライン、主将のMF中村とFW大久保。「ただいまっていう感じ。復帰戦としてこれ以上ない」。昨季の左足首の手術から完全復活を果たした司令塔に、エースは得点でおかえりと応じた。

 2-1の後半27分だった。縦パスを受け、ペナルティーエリア左に進入した背番号14と、ゴール前で待つ背番号13の心は通じていた。「嘉人(大久保)がいるだろうな」と鋭いクロスを送ると、「憲剛(中村)さんだったらあそこに蹴るはず」。2年連続得点王は中央で泥くさく体を投げ出し、頭で豪快にサイドネットを貫いた。

 ただ、この日の快勝はエースとキャプテンの働きだけでは語れない。

 先制のエウシーニョをはじめ、5人の新戦力を投入し、チームはパワーアップした姿を披露。素早い攻守の切り替えで、昨季2戦とも無得点に封じられたライバルを圧倒した。「ダービーで勝てたのは大きい。チームが乗ってくれば点も取れる」。大久保はそう言って笑い、中村は「自信だけを持っていきたい」と大きくうなずく。

 スタートダッシュが鍵になる2ステージ制の今シーズン。リーグ戦で2006年以来勝利のなかった敵地横浜で、3年ぶりの開幕白星をつかみ取ったことは何よりの弾みとなる。

◆小林、悪い空気吹き飛ばす

 川崎に流れを引き戻す一撃は背番号11の右足から生まれた。同点に追いつかれた1-1の前半22分。MFエウシーニョからのパスを中央で落ち着いてワントラップし、相手GKの動きを見極めてゴール左に突き刺した。

 「開幕戦で決められるのはFWとして大きい」。昨年の神戸戦に続く2年連続開幕弾で悪い空気を吹き飛ばした。

 決勝点も含め、この日は同じく右サイドでプレーする新外国人のMFエウシーニョとは何度も好連係を見せた。前半3分には裏への抜け出しから鋭いグラウンダーのパスでブラジル人の先制点をお膳立てした。「エウシーニョが入って攻撃のバリエーションが増えた」と新たなコンビネーションに手応えを得る。

 これまでゴール数について明確な目標を掲げてこなかったが、今季は15点を自らに課す。それは日本代表への定着に必要なのは何よりも結果だと信じているからだ。

 今月中旬にもハリルホジッチ氏が代表監督に就くが、「フロンターレでゴールを決めるのが一番のアピールになると思う」。27歳は得点を数多く奪うことの先に、代表での躍進だけでなく、クラブの栄冠があると分かっている。

 


横浜M-川崎 後半、ゴールを決め駆けだす川崎・大久保=日産スタジアム(共同)
横浜M-川崎 後半、ゴールを決め駆けだす川崎・大久保=日産スタジアム(共同)

【横浜M-川崎】2点目を挙げた川崎FW・小林(中央
【横浜M-川崎】2点目を挙げた川崎FW・小林(中央

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