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さがみ縦貫道路:全通の先に〈上〉
生活激変 全国各地の“近道”に

社会 神奈川新聞  2015年03月07日 03:00

先月行われた「渡り初め」では、地元住民らが真新しい道からの眺望を楽しんだ=2月22日、海老名ジャンクション付近
先月行われた「渡り初め」では、地元住民らが真新しい道からの眺望を楽しんだ=2月22日、海老名ジャンクション付近

 集まった人、人、人。その盛況ぶりに、全線開通に寄せる地元住民の期待の熱さが伝わるようだった。

 先月、さがみ縦貫道路の県内最後の整備区間となった海老名ジャンクション(JCT、海老名市社家)-寒川北インターチェンジ(IC、寒川町宮山)で開かれたウオーキングイベントに、両市町から5千人超が参加した。

 「実家がある秋田への帰省時間が短縮できる」と話したのは同市内に住む公務員の男性(31)。その傍らで、2歳の長女を抱いた妻(32)は「帰省する回数が増えるかも」と笑顔を見せ、遠方へとつながる景色を楽しんでいた。

 縦貫道路は、都心から半径40~60キロの位置に環状に計画された首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の一部。北端が相模原市緑区にある都県境、南端が茅ケ崎市の茅ケ崎JCTで、今月8日の全線開通により県央地域を南北に貫く縦断ルートが完成。東名、中央、関越といった主要な高速道路とつながり、全国各地へのアクセスが向上する。

■ ■

 「せっかく他県から人が来ても、通過点になってしまっては意味がない」。茅ケ崎、平塚両市の関係者に共通した懸念だ。縦貫道路の最終地点は茅ケ崎JCTだが、東に江の島や鎌倉、西には箱根といった全国的に人気の観光地があるためだ。

 大動脈の開通は当然、県外からの人を呼び込むことになる。そこで肝心になるのが、“受け皿”の整備。地元関係者らは「名産品の販売所など、足を止めてもらえるような環境を整えたい」と戦略を練る。

 茅ケ崎JCTから接続する新湘南バイパスの茅ケ崎海岸IC近くには、茅ケ崎市が「道の駅」の整備を計画。2019年の開業を目指す。今月1日に国道134号の江の島-西湘バイパス間の全区間の4車線化が完了したことなどから、平塚市も海岸近くで道の駅整備を検討している。

■ ■

 縦貫道路の整備は、一般道の渋滞解消も大きな目的の一つだ。

 国土交通省が相模原愛川IC-高尾山IC開通3カ月後の交通状況を調べたところ、開通区間とほぼ並行して走る国道129号の田名赤坂交差点(相模原市中央区)では、大型車を含む交通量が4%減少。同市が行った調査でも、県道48号の向原交差点(同市緑区)が14%減少、大型車は3割減少していた。

 「歩いて10分もかからないのに、車では10分以上なんて、しょっちゅう」。同区の県道48号沿いに理容店を構える男性(49)は、渋滞緩和に胸をなで下ろす。「近くに住んでいるのに渋滞で予約に間に合わないお客さんもいて、生活道路としても機能していなかった。激減して本当に助かっている」



 今月8日、県央地域を縦断するさがみ縦貫道路が全線開通する。主要な高速道路とつながり、全国への交通アクセスが向上することによって生まれる期待と課題を探る。

【神奈川新聞】



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