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場当たり的犯行か 17歳2人に親交なし

社会 神奈川新聞  2015年03月07日 03:00

 川崎市川崎区の多摩川河川敷で市立中学1年の男子生徒(13)が刺殺された事件で、殺人容疑で逮捕された少年3人のうちリーダー格の少年(18)が「ほか2人が顔を合わせたのは事件当日が2回目だった」と供述していることが6日、川崎署捜査本部への取材で分かった。「2人を巻き込んでしまった」とも話しているといい、捜査本部は18歳の少年が主導した場当たり的な犯行とみて調べている。

 捜査本部によると、ほかに逮捕された自称無職の少年(17)と自称職人の少年(17)は昨年6月ごろ、18歳の少年が引き合わせて知り合った。2人に親交はなく、対面は事件前夜の2月19日が2回目だったという。職人の少年は無職の少年について「顔を見かけるくらいだった」と供述している。

 18歳の少年と無職の少年は1学年違いで別の中学出身。18歳の少年は捜査本部の調べに対し、「行きつけのゲームセンターの遊び仲間を通じて仲良くなった」と説明している。無職の少年と男子生徒は親密な関係で、ともに18歳の少年を含めた8人組グループの一員だった。アニメやゲームが共通の趣味だったという。

 一方、18歳の少年と職人の少年は同じ市立中学出身で、定時制高校に通っていた同級生。それぞれ「相談できる友人」「あだ名で呼び合う仲」と捜査本部に説明している。18歳の少年にとって2人は別々の交友関係にあり、職人の少年の誘いを優先していたという。捜査本部によると、職人の少年と男子生徒は交流がなく、18歳の少年を介して数回会った程度の間柄だった。

 捜査本部は同日午後、18歳の少年を遺体が見つかった現場に立ち会わせ、実況見分した。3人の供述を突き合わせ、裏付けを進めている。

◆9日から市教委「SOSダイヤル」開設

 男子生徒(13)が刺殺された事件を受け、川崎市教育委委員会は9日から、子どもたちの緊急相談を受け付ける「SOSダイヤル」を開設する。市内の児童・生徒や保護者らが対象で、受付時間は平日の午前9時半~午後5時。

 市教委指導課によると、学校内外を問わず、本人をはじめ友人や知人に、いじめを受けていたり、暴力でけがをしているといった、命や財産に重大な被害を及ぼすケースやその可能性がある情報を寄せてもらう。

 教職員OBらが相談を受け、市教委の指導主事や区教育担当が学校に事実確認するなど迅速に対応する。必要に応じて警察や児童相談所など関係機関とも連携を図るとしている。

 SOSダイヤルは、電話044(200)3288。

◆再発防止を 文科副大臣、市長らに要請

 川崎市立中学1年の男子生徒が殺害された事件を受け、丹羽秀樹文部科学副大臣が6日、川崎市役所を訪れ、福田紀彦市長や渡邊直美教育長らに、正確な事実確認や外部有識者を交えた検証など3点を要請した。面談後、丹羽副大臣は「子どもたちの生命を大人としてどう守ることができるかが肝要だ」と強調した。

 丹羽副大臣は「将来のある若い子どもが被害者になり、文科省としても重く受け止めている。男子生徒が浮かばれる対応を取らないといけない」と述べた。その上で、市に対し(1)正確な事実確認の把握(2)学校や市教委の対応について外部有識者を交えた検証(3)再発防止へ、市と市教委の一体的な検討と警察や児童相談所など関係機関との十分な連携-の3点を要請した。

 これに対し福田市長は「現在取り組んでいると伝えた。課題は共有している。なぜSOSを受け止められなかったのか、検証が第一歩だ」と述べた。

 丹羽副大臣は面談に先立ち、遺体発見現場の多摩川河川敷に足を運び、献花した。


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