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イスラム系住民と対話を 8日にモスク見学会

社会 神奈川新聞  2015年03月07日 03:00

横浜モスクでは毎日イスラム教徒が礼拝に訪れる =横浜市都筑区
横浜モスクでは毎日イスラム教徒が礼拝に訪れる =横浜市都筑区

 地域で暮らすイスラム系住民への理解を深めようと横浜市都筑区にあるイスラム寺院「ジャーメ・マスジド横浜」(横浜モスク)の見学会が8日、催される。イスラム教徒をかたる過激派組織がテロ事件を繰り返し、イスラム系住民への反感の高まりも懸念される中、企画した市民団体「かながわ開発教育センター」の木下理仁事務局長(53)は「出会いと対話の場」の必要性を説く。

 企画のきっかけはフランスの風刺週刊紙シャルリエブドへの銃撃事件。木下さんは「地域のイスラム系住民への偏見や差別が増幅する恐れがあると思った」と話す。

 「知らないことが偏見を生み、差別や暴力につながっていく。まずは足を運び、自分の目で見ることが大切」。国際理解や多文化共生に取り組む同センターにあって、無知、無理解という名の壁に直面してきただけに言葉に力がこもる。「差別をやめましょうと訴え、通じるのは最初から差別が良くないと思っている人だけだから」

 思い出すのは8年前の出来事。横浜モスクができた翌年の2007年、地域で暮らすイスラム教徒に会いに行ってみたいと思った。モスクの近くに住む大学時代の友人にそのことを話すと「嫌だな」と言われた。「家の近くにモスクがあるという情報だけで、そういう反応が出てくる。彼は普通のサラリーマン。つまり普通の感覚なんだと知った」

 訪問すると旧知のパキスタン出身の青年に偶然声を掛けられた。カレーで歓待され、礼拝の見学やイスラム教徒との座談会が実現した。

 今回の見学会では対象を教育関係者に絞った。その理由を「英国に行けばウエストミンスター寺院を訪ね、日本では清水寺を訪ねる。同じ宗教施設なのに、なぜモスクには行こうとしないのか。そこに偏見がある。グローバルな人材を育てようというのなら、宗教への理解は不可欠なはずだ」と話す。

 「修学旅行でモスクを訪れるべき」が持論。都内にあるモスク、東京ジャーミーは団体での見学を受け付けており「修学旅行で東京ディズニーランドへ行くより、東京ジャーミーに行く方が『イッツ・ア・スモール・ワールド』(世界は一つ)と思えるでしょう」と笑う。

 見学会に参加するのは同センターのメーリングリストなどで募った中学、高校の教員や特別支援学校、保育園の教諭など20人。モスクの運営委員でパキスタン出身の会社経営者林アルタフさん(55)は「イスラム教が誤解されないよう、いろいろな団体や個人が来て、正しいイスラムの教えや自分たちを知ってくれるのはうれしい」と歓迎している。

【神奈川新聞】


モスク見学会を企画した木下理仁さん=横浜市中区
モスク見学会を企画した木下理仁さん=横浜市中区

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