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ダービー戦で開幕 盾と矛の軍配いかに

スポーツ 神奈川新聞  2015年03月06日 03:00

開幕戦に備えて練習する横浜M・中沢(左)と今季も主将としてチームを引っ張る川崎のMF中村
開幕戦に備えて練習する横浜M・中沢(左)と今季も主将としてチームを引っ張る川崎のMF中村

 注目のJ1開幕戦、横浜M-川崎の「神奈川ダービーマッチ」(7日・日産スタジアム)は、横浜Mの守備陣と川崎の攻撃陣の戦いともなる。

 昨季リーグ最少の29失点に封じた横浜M。その堅守を今季も引っ張るのは、チーム最年長37歳のセンターバック中沢だ。かたや昨季リーグ3位の56得点をたたき出した川崎の攻撃陣は、同じくチーム最年長34歳のMF中村が操る。

 かつて日本代表でも輝いたチームの屋台骨を支えるベテラン2人。盾がはじき返すのか、それとも矛が貫くのか。

◆中沢、堅守を支え

 落ち着いた表情は、開幕を2日後に控えた5日も変わらない。「いよいよ始まるんだなって感じです」というコメントも冷静そのものだ。百戦錬磨のベテランは全体練習後、若手とのボール回しの輪の中へ進んで入るなど笑顔でコミュニケーションを図り、ポジティブなムードをつくり出そうとしている。

 昨季リーグ最少失点を誇った鉄壁の最終ラインはほぼ不変。負傷者が続出し、好調とは言えない攻撃陣とは対照的だ。5日のミニゲームで体を投げ出してボールを奪うなど気合にあふれる中沢は「シーズン前の調子が悪いってことは、慢心せず進めるということ」と前向きに捉える。

 昨季はフィールドプレーヤーとしてリーグ最年長の36歳で、自身初のシーズンフルタイム出場を達成。まだまだ負けん気も自負も当然あるが、始動日以来、こんなセリフをこぼすことも多くなった。「年齢が年齢なんでね。(優勝する)チャンスはもう何年も残っていない。限られたチャンスをものにしなくちゃ」。懸ける思いは年々増している。

 横浜Mと中沢が最後のリーグ制覇の美酒を味わったのは、まだ2ステージ制だった2004年。「あっという間。短期決戦です。振り返る時間もない。飛ばしていかなきゃいけない」。11年ぶりに前後期に分かれる戦いは心得ている。

 これまで何度も体をぶつけ合った、川崎の攻撃を束ねる相手のことは熟知している。「10回攻撃されて、7、8回は(中村)憲剛のところ。しっかりつぶさなくちゃいけない」。頼れるセンターバックが今季も仁王立ちする。

◆憲剛、攻撃タクト

 準備はオーケーだ。昨季手術した左足首はもう万全。今のところ、中村の視野を遮るものは見当たらない。

 5日の紅白戦ではMF大島とボランチに入り、広い視野とパスセンスを生かしてゲームメーク。左右の両ウイングバックに入った、車屋、エウシーニョらの新戦力との連係も日に日に向上し「例年の開幕に比べると、不安感よりも期待感のほうが大きい」という。

 ただ、キャプテンの胸にあるのは高揚感だけではない。「ここ数年よりも今年は本当にタイトルに懸ける思いは強い」。ふがいないシーズンを過ごしてしまった悔しさがそう言わせる。

 けがに泣かされた昨シーズン。一時は優勝争いに加わったチームは自らの不調に合わせるように下降線をたどった。最終戦は病室のベッドの上で迎えていた。

 だからこそ、昨年12月に手術に踏み切った左足首のリハビリに懸命に取り組み、背番号14は来る7日、そして近い将来の歓喜のために全てを注いできた。「開幕に向けて考えうる中で最善の準備をしてきた」。不安は全く見えない。

 今季も不動の司令塔はクラブのゴールまでの道筋もこう描いている。

 「自分たちが確信を持って技術と頭を駆使し、(相手の守備を)崩していく。ここでしかできないものが徐々に体現できるようになっている。あとは勝ちに対する気持ち。球際とか戦うところを表に出せれば優勝も近づく。どんどん突っ走りたい」。中村、完全復活という言葉は開幕戦にとっておく。

【神奈川新聞】


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