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菅官房長官にも寄付 識者「解決には全面禁止」

政治行政 神奈川新聞  2015年03月05日 17:32

 国の補助金の交付決定を受けた企業からの政治献金をめぐる問題が、安倍晋三首相をはじめ閣僚や野党党首らにも波及している。4日には菅義偉官房長官(衆院2区)が代表を務める自民党支部が同様の寄付を受けていたことも発覚。政界では政治資金規正法改正に論点が移っているが、識者からは「『知らなかった』で済むなら納税者はたまらない。政治的、道義的問題として重く受け止めるべきだ」と厳しい声が上がっている。

 菅氏は4日の会見で、自身が代表の自民党県第2選挙区支部が、農林水産省の補助金交付が決まった横浜市の園芸会社から5万円の寄付を受けていたと明らかにした。同時に「補助金を受けていたとは承知していなかった。5万円は返金した」と説明し、「各党で規制の在り方をどうするか話し合っていく必要がある」と述べた。

 規正法は、企業が国からの補助金交付決定を通知されてから1年間、政党や政治資金団体への寄付を原則禁じているが、安倍首相や甘利明経済再生担当相(13区)、民主党の岡田克也代表らの政党支部も同様の寄付を受けたことが明らかになっている。

 政治資金問題に詳しい神戸学院大大学院の上脇博之教授は「補助金という形で税金が政治家側に還流すること自体が問題。防ぐには企業団体献金を受け取れなくするしかない」と強調。「小手先の法改正ではなくならない」とし、企業・団体による献金や政治資金パーティー券の購入も禁止すべきと主張する。

 一方、「知らなかった」と追及をかわしている政治家側に対しては、「補助金交付の有無は問い合わせれば分かるし、補助金を受けた企業リストをつくって対応することもできるはず」と、自助努力がなされていないと問題視する。

 政治アナリストの伊藤惇夫さんも「企業・団体献金を禁止する約束で、国民が1人当たり年間250円を負担する政党交付金制度をつくったはず。与野党を超えてその原点に返るべき」と指摘。ただ、企業・団体献金の全面禁止は「自民党中心に受け入れないだろう」との見方を示し、「実態は政治家の財布そのもの」となっている政党支部への献金は禁止すべきと訴えた。

 上脇、伊藤両氏とも、政治資金規正法を熟知せずに寄付する企業側の責任も強調した。

【神奈川新聞】


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