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ダービー戦 横浜M・斎藤と川崎・大久保対決に注目

スポーツ 神奈川新聞  2015年03月05日 03:00

紅白戦でワントップに入りプレーした横浜M・斎藤(右)と3年連続得点王を狙う川崎・大久保
紅白戦でワントップに入りプレーした横浜M・斎藤(右)と3年連続得点王を狙う川崎・大久保

 今季から前後期の2ステージ制に生まれ変わるJ1は7日に開幕。神奈川のサッカーシーンは横浜Mと川崎の「神奈川ダービーマッチ」で熱戦の開始を告げる。

 ホームの日産スタジアムで川崎を迎え撃つ横浜Mは、司令塔のMF中村が左足首手術の影響で不在。いきなりの正念場だが、昨年のワールドカップ(W杯)ブラジル大会に出場したリーグ屈指のドリブラー、MF斎藤がチームの危機に黙っているわけがない。

 かたや、ここまで順調に歩んできた川崎。斎藤と同じく昨年W杯のピッチを踏み、リーグ史上初の2年連続単独得点王に輝いた絶対的なストライカー、FW大久保が今季も君臨する。

 注目の一戦は午後3時キックオフ。マリノスの名門復活か、フロンターレの初戴冠奪取か。クラブの宿願への道を切り開くのは、どちらのアタッカーか。

◆秘策はワントップ

 開幕3日前の紅白戦。マリノスタウンのピッチには、ワントップの位置で走る斎藤がいた。

 「彼はきょう、そのポジションでプレーしていない」。モンバエルツ監督はけむに巻いたが、よりゴールに近い位置で高速ドリブルが発揮されれば、相手にとって脅威になるのは間違いない。

 苦肉の策、いや秘策と言える。ワントップに入る予定だったラフィーニャが、右足首の靱帯(じんたい)損傷により1カ月離脱することが前日3日に判明。これまで斎藤は左サイドでチャンスメークに徹していたが、チームが決め手を欠いていたのは事実だった。

 この日の紅白戦ではトップ下の藤本と連動し、サイドへ追い込む守備を確認。攻めては裏への飛び出しと果敢な中央の仕掛けを見せ、攻撃を活性化させた。

 FWで起用されれば、2トップの一角で14点を挙げた2011年のJ2愛媛以来4年ぶり。練習後には、監督や前線の選手たちと話し込む姿も見られた。いずれにせよ、攻撃をけん引すべき背番号11は「いきなり代わっても対応すればいい」と頼もしく語り、「(ゴールに近いところでプレーする)イメージはある。楽しくやれればいい」と言った。

 チームはラフィーニャだけでなく、大黒柱の中村が不在。ただ、ピンチはチャンスでもある。

 「俊さんがいない分、他の選手が頑張らないといけない。逆にレベルアップの機会は増えると捉えなくちゃいけない」。12、13シーズンの開幕戦で自身はゴールを決めているが「誰が点を取ってもいい。勝てばいい」。13年の最終節で優勝を阻まれた川崎との開幕戦。24歳は勝利だけを見ている。

◆すでに戦闘モード

 「もう始まるんだから頭を切り替えろ。こんなんじゃ勝てるわけないぞ」。ボール回しを終え、攻守の切り替えの練習に入ったところで、大久保はチームメートの緩んだ空気を感じると珍しく声を張り上げた。

 「ピリッとした感じがない。たらたらしてるなと。(ボールを)取られても何とも思わないから」。開幕3日前。川崎の点取り屋はすでに戦闘モードに入っている。

 この日は居残りのシュート練習にも精を出し、ボールの感触を入念に確かめた。右足から放たれた鋭いシュートで何度も豪快にネットを揺らす姿は、今季もゴール量産の気配を漂わせる。

 ロンドン五輪代表のFW杉本ら新戦力との融合はキャンプを通じて順調に進んでいるように見えるが、「点を取りたいと思ってドタバタしても焦って取れない。課題はすごくある」とまだ納得していない。ただ、貪欲なエースはもちろん悲観主義者ではない。「成功していけば、それが自信になって自分たちの武器になる」

 チームは昨季リーグ終盤で失速し、自らは移籍で揺れた。最終的に残留を決意したのは、輝きを取り戻したクラブへの恩返しの思いからだ。悩み抜いて下した決断が間違っていなかったことを証明するために必要なのはもちろんチームでのタイトルしかない。

 自らに求められる役割は承知している。「目標は高く。30点は取りたいかな。そうすれば間違いなく優勝するでしょ」と笑い、こうも言った。「早く開幕してほしいなという気持ち。明日でも全然大丈夫です」

 川崎のエースは開幕からフルスロットルで暴れ回る。

【神奈川新聞】


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