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帰ってきた男ざかり料理なう〈2〉粋な酒飲み、道のり遠く

話題 神奈川新聞  2015年03月02日 17:24

ビール色の衣はいい匂い。ただ、この色が難敵だった=東京ガス横浜ショールーム(横浜市西区)
ビール色の衣はいい匂い。ただ、この色が難敵だった=東京ガス横浜ショールーム(横浜市西区)

 今回のメニューは「フィッシュ&チップス、チキンのビール煮(黒ビール付)」。この()が大事だ。マークイズみなとみらい内東京ガス横浜ショールームクッキングスタジオ(横浜市西区)の開始時刻も、午後7時と大人っぽくていい感じ。

 家で調理するときは、開始と同時に飲み始める。ビールでスタートし、メニューに合わせてワインかウイスキー。出来上がるころには自分も出来上がっちゃう。それが楽しい。でも今日はぐっと我慢。先生の話もちゃんと聞く。

 フィッシュは衣に黒ビールを加える。「サクサク感が増す」とのことで、飲んじゃった方がいいのにと思いながら混ぜると、衣はほのかにビール色になり、いい匂いに。煮込みの方はもっともったいなくて、鳥を炒めてジャブジャブとビールを注いでしまう。

 チップスとは、いわゆるフライドポテト。この日は油を火にかける前にポテトを投入し、じっくり揚げる。このやり方は初めてだったが、揚がり過ぎを心配せずに心にゆとりができた。これなら揚げ物とはいえ、少々飲みながらでも…。

 肝心のフィッシュは、ちょっとてこずった。ビールのおかげで衣が茶色くなっており、揚がった感じが分かりづらいのだ。栄誉ある“揚場”を任されたが、どこまでやればいいものか。実は最後までタイミングが分からなかった。しらふで頑張ったのだが、黒ビール、怖るべし。

 お楽しみの試食には、もう1本の冷えたビールが。プシュッとやって、まず乾杯。グビグビグビと飲んで、チップスに手を伸ばす。ちょっと塩が足りなかったな…。グビグビと飲んで、今度はフィッシュ。やっぱり何かモサモサしてる…。皆さんおいしいと言ってくれたが、酒飲みの舌はだまされない。おそらく衣が厚すぎたのだ。ビール入りと思うと、もったいなくて。いやしくなってはいけません。粋な酒飲みへの道のりは遠いなぁ。

 わしろ・のぶゆき 神奈川新聞デジタル編集部長兼市民情報部長。2児の父の46歳。家庭料理も外食も好き。お酒も。

女性記者のつぶやき

「フィッシュ&チップスにはモルトビネガーが必須」という。学生時代、海外で注文したら店の人が大量に酢を振りかけた。びっくりして手が伸びなかったが、今回食べたら揚げ物と酸味が合う。あれから20年、店の人が酢をかけた意味がやっと分かった。

【神奈川新聞】


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