1. ホーム
  2. 経済
  3. 県内で進む「銀証連携」 富裕層ら相互紹介

県内で進む「銀証連携」 富裕層ら相互紹介

経済 神奈川新聞  2015年02月19日 03:00

17日にオープンしたSMBC日興証券戸塚支店=横浜市戸塚区
17日にオープンしたSMBC日興証券戸塚支店=横浜市戸塚区

銀行と証券会社が一体となって個人顧客にサービスを提供する「銀証連携」の動きが進み、県内でも各グループが富裕層などの囲い込みを加速させている。金利低下で銀行がローンなどの利ざやで稼げない一方、株価が7年7カ月ぶりの高値水準となる中、投資商品などでグループ全体で収益を上げる狙いだ。県内では資産運用や相続のニーズが高いこともあり、各グループの顧客紹介などが本格化している。

JR戸塚駅に直結するショッピングモール内に17日、SMBC日興証券の戸塚支店がオープンした。バブル期に出店しながら約7年で撤退した地で、22年ぶりの再出店になるという。

駅周辺には、大手証券各社の大型店が林立。大塚行夫支店長は「野村、大和証券さんがライバルになるし、横浜銀行グループも地域で有力で競合関係になるだろう」とみる。

同支店は親会社・三井住友銀行の戸塚、東戸塚、港南台、いずみ野、湘南台の5支店と連携し、顧客紹介を受ける戦略だ。大塚支店長は「地権者や上場企業の役員やOB、中小オーナーらが多い地域。若い方も低金利や将来の年金に不安があり、貯蓄から投資への流れを感じる」と強調する。

日興証券と三井住友銀は昨年から顧客の相互紹介を全国展開し、県内では証券11支店が銀行の約50店と連携。資産運用に積極的だった顧客の高齢化が進んで安定的な運用にシフトしたり、相続などで銀行の富裕層向け商品を希望するニーズも高まる。昨年4~12月の紹介数は、銀行から証券が2万8千件、証券から銀行も4900件と順調だ。メガバンクでは、みずほ銀行もグループ内の信託銀行を含めた「銀信証連携」を進め、県内でも共同店舗展開などで顧客囲い込みを強化している。

横浜銀行と浜銀TT証券の連携は7年目に入り、東海東京証券時代の顧客と、横浜銀からの紹介顧客の割合はほぼ半々になった。TT証券の大山慎二営業統括部長は「新しいお客さまはITバブルやリーマン・ショックを経験していない。原油価格で金融商品の価格が上下するリスクなども丁寧に説明している」と話す。

相続や保険、住宅ローンなどで銀行への紹介も増えているほか、今年から神奈川銀行とも顧客紹介を始め、「マーケットが広がった」と手応えを口にする。横浜銀と東日本銀行の経営統合も控え、市場はさらに広がる可能性がある。

ここ数年、県内進出の動きが目立つ静岡銀行も、1月に静銀ティーエム証券が、横浜駅近くの静岡銀横浜支店が入居するビルに支店を開設した。同証券の中井一隆営業本部長は「静岡銀が神奈川に積極出店しており、増えている顧客紹介にきめ細かく対応するため拠点を増やした。銀行と連携して、サービスを手厚くしたい」と狙いを語る。

【神奈川新聞】



シェアする