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横浜銀行 経営強化 ドイツ証券アナリストに聞く

経済 神奈川新聞  2015年02月05日 03:00

山田能伸氏
山田能伸氏

東日本銀行との経営統合に向け、経営体制の強化を図る横浜銀行。地銀の新しいビジネスモデルを構築できるかが注目されている。銀行担当アナリストの第一人者、ドイツ証券の山田能伸シニアアナリストに、再編に向けた地銀業界の課題などを聞いた。

-地銀再編は、どうあるべきか。

「メガバンクは1+1が3か4になった。重複店舗を削減し、余剰人員を海外に移して海外事業で稼ぎ、利益1兆円を出す時代だ。地銀の重複店舗は少なく、1+1は2・5だろう。本部と後方事務とシステム統合で余った人から、中小企業の海外進出、相続・贈与、事業承継などの専門家を養成するしかない」

「地銀の統合は誰のためにやるのか、顧客視点が大切。多くの地銀は自行の生き残りを考え、今のままで十分だというが、顧客が今のサービスで100パーセント満足しているのか。海外進出や事業承継で役立つサポートや提案をできているのか、経営陣に考えてほしい」

-再編で地銀のビジネスモデルは変わるか。

「銀行の本業は国内の預貸金利益とされているが、メガバンクの場合、そうした伝統的な銀行業務は1~2割にすぎず、今では海外事業や手数料収益が大半だ。国内の金利低下は、あまり業績には関係ない。地銀では、横浜銀の国内預貸金利益は6割を占めている。地銀も徐々に、収益構造を変えないといけない」

-地銀の顧客はメーンバンクに何を求めるのか。

「企業向けの融資は、100万円でも1億円でも手間は同じで、メガは小口融資を断ることもあり、地元地銀が助けてほしい。現状では海外進出で見ると、銀行の国内支店が中小企業に円建てで貸し出した後、海外拠点に送金された資金は5兆5千億円。大きくなれば地銀も海外支店を出し、現地通貨で貸し出せる」

-横浜銀と東日本銀の統合をどう評価するか。

「9月に統合計画が出てくるので精査が必要だ。(横浜銀が都内で成功するポイントは)地縁・血縁だろう。例えば、墨田、江東、葛飾区の中小企業は千葉に工場があって、向こうのマーケットは一体という地縁がある。目先の利益を追わず、縁がある地域に出ればうまくいくと思う」

-再編は加速するか。

「メガバンクはわずか8カ月で集約された。地銀の数が1年で半分になっても驚かない。横浜銀も、ほかの銀行(の参画)を歓迎するだろう。関東では千葉興業銀行、埼玉の武蔵野銀行がどこと組むのかに注目している」

▽山田能伸(やまだ・よしのぶ) 1978年慶大卒、富士銀行(現みずほ銀行)入行、スミス・ニューコート証券、メリルリンチ日本証券などを経て2009年から現職。

【神奈川新聞】


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