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三渓園、奥深さ表現 160年前の技法で米出身写真家が撮影

神奈川新聞  2015年02月01日 03:00

湿板光画で撮影された写真が並ぶブラウンさんの作品展=横浜市中区の三渓園
湿板光画で撮影された写真が並ぶブラウンさんの作品展=横浜市中区の三渓園

幕末期に主流だった撮影技法「湿板(しっぱん)光画(こうが)」で三渓園(横浜市中区)を捉えた米国出身の写真家エバレット・ブラウンさん(55)=千葉県在住=の作品展が、同園内の三渓記念館で開かれている。約160年前の技法で三渓園が撮影されたことはなく、時を超えて多様な“表情”を見せる三渓園の奥深さを伝えている。3月9日まで。

同園によると、湿板光画は透明のガラス板を薬品に浸し、湿った状態のままガラス板に像を焼き付ける技法。英国で発明され、写真普及のきっかけになった。幕末期には多くの外国人がこの技法で日本の風景や生活の様子を写した。

ブラウンさんは「細部まで完璧に撮影できるようになったデジタルではなく、写真の『原点』に戻りたい」と10年ほど前にこの技法で撮影を始め、日本の伝統的な風景などを撮影。2年前に初めて同園を訪れた際、実業家・原三渓が収集した古代の石棺や江戸時代の茶室、明治時代の住居など歴史的建造物が日本庭園とともにたたずむ風景を見て「時が重なる奥行きのある風景」と感動した。それから撮影のために通い続け、「原三渓の世界観を伝えたい」と今回の作品展を企画した。

昨年12月ごろに撮影した計18点を展示。三渓の目線の高さで歴史的建造物内の様子を捉えたり、園内に多くある橋を中心にした構図で写したりした約1メートル四方の白黒の作品が並ぶ。

同園学芸員の清水緑さんは「ブラウンさんの目から見た新たな三渓園の魅力を作品から感じてほしい」と来場を呼び掛けている。

2月28日にはブラウンさんの特別講演を開催。事前申込制で先着50人、無料。作品展は午前9時~午後5時(入園は4時半まで)で、入場無料(入園は有料)。問い合わせは、三渓園電話045(621)0634。

【神奈川新聞】


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