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【照明灯】光

社会 神奈川新聞  2015年01月16日 10:00

イチゴは赤く見えるが、その色はイチゴ自体が持っているわけではない。特定の波長の光を吸収し、人の目を通して脳で赤いと認識される光を反射するから赤い。光と視覚がなければ色も存在しない▼ことしは光と光技術の国際年。東京・上野の国立科学博物館で開催されている「ヒカリ展」に足を運んだ。可視光のみを光と認識しがちだが、電磁波という幅広い捉え方をするなら、電波や赤外線、紫外線、X線など見えない光もあり、利用が進められてきた▼明かりの歴史は火の利用に始まる。普段の生活で油やろうそくを燃やす照明が使われるようになった江戸時代でも夜は暗かった。昨年10月、日本人の3博士がノーベル物理学賞を受けた青色発光ダイオード(LED)は光の世紀を象徴している▼地球上には太陽光が満ちあふれ、人類だけでなく、すべての生命が恩恵に浴している。尽きることのないエネルギー源でもある。19世紀は石油、20世紀が原子力とすれば21世紀は太陽光エネルギーの世紀とされる▼静止軌道上で太陽光を効率的に集め、エネルギーを生み出す宇宙太陽光発電の研究も進んでいる。ところが、安倍政権は原発再稼働に熱心に映る。前世紀のエネルギー源への回帰では、前途に光明を見いだせまい。

【神奈川新聞】


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