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【照明灯】企業の長寿

経済 神奈川新聞  2015年01月13日 10:00

おせち料理を彩る紅白かまぼこにその伝統の味をかみしめた人も少なくないだろう。小田原市に本社を置く「かまぼこの鈴廣」が今年、創業150年を迎えた▼同社の社是は「老舗にあって老舗にあらず」。伝統を守りながら新たなことに挑戦し続けることを心がけているという。たいていの組織は守りと攻めのどちらかに偏りがちだ。言うは易く行うは難しの行動指針と言えよう▼繁栄を謳歌できる期間を説いた「企業30年寿命説」が盛んに喧伝された時期もある。時代の風雪に耐え、一線を走り続けるには、経営者や社員たちが日々磨き続けてきた知恵や企業倫理が備わっているに違いない▼帝国データバンク横浜支店の調べによると、志賀直哉や滝廉太郎も利用した箱根の温泉旅館「きのくにや旅館」は300周年を迎える。京浜工業地帯の工場建設から事業を広げた地場ゼネコンの松尾工務店、焼物や乾物の店として創業した横浜中華街の大型広東料理店「同發」などが100周年になる▼神奈川の自然や地域に根ざした事業内容が多いのはきっと偶然ではない。グローバル企業とはひと味違う“健康長寿”のヒントも隠されている気がする。日本経済が壮年から老年に向かっていく今の時代だからこそ、大いに学びたい。

【神奈川新聞】


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