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【社説】展望2015 スポーツ 「世界」見据えた育成を

スポーツ 神奈川新聞  2015年01月11日 09:59

2位に10分50秒の大差をつけ、青山学院大が東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)を初制覇して幕を開けた2015年。区間賞を重ねた勝ちっぷりには、これぞ駅伝という醍醐味(だいごみ)が詰まっていた。

ただ気になるのが、高低差800メートル超という特殊区間の5区が約3キロ延びて最長区間となった2006年以降、山上りに強い選手のいるチームが7度も総合優勝している点だ。

確かに大逆転劇によるヒーローの誕生、あるいは大ブレーキでシード権を失うといったドラマ性は魅力的だ。しかし、個の力を積み重ね、たすきをつなぐ団体競技で、1区間の成否が勝敗を大きく左右する仕組みでいいかとの疑問が生じる。

そもそもマラソンをはじめとした長距離界で世界に通用するランナーを育てようという大会の趣旨に合っているのだろうか。5区で名を挙げた選手がその後、世界レベルで活躍しているかどうかを冷静に検証する必要があろう。

5年後に東京五輪を控え、今まさに箱根駅伝で活躍している選手が脂の乗った時期にさしかかる。次代を担う若い世代の育成にも目を向ければ、国民的イベントとなった箱根駅伝の在り方を広く議論すべき時期に来ているのではないか。

その東京五輪に向け、今年は大事な1年となる。2月に国際オリンピック委員会(IOC)に大会基本計画を提出し、7月にIOC総会で東京大会の全体像をプレゼンテーションするからだ。開催国提案により、野球やソフトボールなどの競技復活が決まる可能性が高い。

メーン会場となる国立競技場の建て替えをはじめ、東京全体のまちづくりにも関わる一大イベントである。膨大な費用がかかる大会を、環境に配慮した上でコンパクトな大会とする方向に持っていけるのか、真価が問われよう。

4年に1度の祭典は五輪だけではない。サッカーでは、女子はW杯、男子はアジア杯で、それぞれ連覇を目指す。英国で開催されるラグビーW杯は、19年日本大会に向けて勢いをつける上で重要な大会になる。

昨年、日本男子として初の四大大会決勝進出を果たしたテニスの錦織圭選手の活躍にも注目だ。どのような成長曲線を描き、世界の頂点へと駆け上がっていくのか。19日開幕の全豪オープンをはじめ目が離せない年になりそうだ。

【神奈川新聞】


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